気候変動による影響
米国ミネソタ州では気温と湿度が高くなりつつあり、熱波の回数の増加につながっていると考えられます。ミネソタ州の気象局によれば、この10年間での平均気温は上昇しており、その結果、20℃以上の日数も増加しています。ミネソタ州に近いシカゴでは1995年の熱波で700人以上の死者が出たこともあり、熱波に対する事前の備えが重要視されています。
掲載日 | 2020年2月10日 |
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分野 | 健康 |
地域名 | 海外(アメリカ合衆国ミネソタ州) |
米国ミネソタ州では気温と湿度が高くなりつつあり、熱波の回数の増加につながっていると考えられます。ミネソタ州の気象局によれば、この10年間での平均気温は上昇しており、その結果、20℃以上の日数も増加しています。ミネソタ州に近いシカゴでは1995年の熱波で700人以上の死者が出たこともあり、熱波に対する事前の備えが重要視されています。
ミネソタ州保健局気候変動プログラムは、様々なコミュニティから情報を収集し、あらゆる規模のコミュニティも熱波に備える、または対応できるようにするため「ミネソタ猛暑ツールキット」をとりまとめました。この中には、ミネソタの変わりゆく天候状態や、熱波によって引き起こされる健康上の影響、そして猛暑に対応する計画を策定するための6つの取組として、(1)計画を実施するための主導機関の特定(2)計画の実行/中止の基準の設定(3)計画に関与する機関や組織の役割と行動の明記(4)普及計画の実施(5)地理情報システム(GIS)を活用した脆弱なコミュニティの特定(図)やリスクマップの作成(6)計画を見直すための評価の実施、が推奨されています。また、このツールキットは、熱波に対応するための計画がコミュニティの規模や住民の習慣にもとづいて、その内容が異なる仕様となっています。
ミネソタ猛暑ツールキットは、適応策の例も包括しており、各衛生局や危機管理者による暑熱の対応に有用であると期待されています。
図 GISを用いた脆弱人口の特定
(出典:Minnesota Climate and Health Program「MINNESOTA EXTREME HEAT TOOLKIT」)