「N3 エヌキューブ」が提供するグリーン電力と空間を活用した暑熱対策
NTN株式会社
業種:製造業
掲載日 | 2024年7月25日 |
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適応分野 | 健康 / 自然災害・沿岸域 |
グループ概要
NTN株式会社は1918年創業の精密機器メーカである。主力商品であるベアリング(軸受)の開発、製造、販売を通じて自動車や航空機、鉄道車両、産業機械の摩擦を低減し、省エネルギー化に貢献している。近年は、太陽光や風力など再生可能エネルギーを活用した商品の展開を通じて、減災をはじめとする社会課題解決、環境負荷低減など、人と自然が調和し、人々が安心して豊かに暮らせる「なめらかな社会」の実現に取り組んでいる。
気候変動による影響
気候変動により気温が上昇することで、熱中症のリスクが高まっている。特に高齢者や子ども、持病のある人はその影響を受けやすく重症化することがある。熱中症予防には、水分補給や適切な休息に加え、だれもが気軽に利用することが可能な涼しい環境を整えるなど、社会全体で課題解決に取り組むことが重要である。
適応に関する取り組み
当社は、2019年に移動型独立電源「N3 エヌキューブ」を開発した。
「N3 エヌキューブ」が有する特長は、以下の3つである。
①高い機動性と迅速な設置
- 太陽光・風力発電装置と蓄電池をコンパクトに搭載
- トラック、貨物船、ヘリコプターなどさまざまな輸送手段で必要な場所へ迅速に移動し、電源供給が可能
- 短時間での簡単設置が可能(施工資格不要)
②環境に優しい再生可能エネルギー利用
- NTNのべアリング技術と独自形状の翼により、高い静粛性を実現している風力発電装置(垂直軸風車)と太陽光パネルを搭載
- 二酸化炭素を排出せず、24時間発電可能
③多用途での内部空間利用
- 商用電源の敷設が難しい場所でも、レストルームや休憩スポット(図1)、防災倉庫などさまざまな用途での活用が可能
「N3 エヌキューブ」にエアコンを搭載し、再生可能エネルギーで発電した電力で稼働することにより、公園や河川敷や山間部、工事現場など電源がない場所でも熱中症対策となる空間を提供することが可能となる。
また、高い機動性を特長とする「N3 エヌキューブ」は、非常時の避難場所等へ設置されることで、停電時の基地局停止を補完する電源供給やWi-Fi環境の提供を可能とする他、夏季の熱中症対策へも寄与する。
これまでに、「N3 エヌキューブ」は、バス待合所(図2)や水防センター(図3)として採用されている。
効果/期待される効果等
「N3 エヌキューブ」を導入した上、涼が取れる施設を構築することにより、あらゆる場面での熱中症リスクの低減が期待できる。
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