地方自治体向け「防災・減災サービス」

SOMPOホールディングスグループ

業種:金融業、保険業
掲載日 2019年5月23日
適応分野 自然災害・沿岸域

会社概要

SOMPOホールディングスグループロゴ

SOMPOホールディングスグループは、国内外の損害保険事業を中心に、生命保険事業、介護・ヘルスケア事業など、さまざまな事業を展開している。

気候変動による影響

気候変動の影響による台風の強大化や豪雨の増加に伴い、自然災害のリスクが増加する恐れがある。このため、早期避難勧告の発令など、地方自治体による自然災害から住民の生命を守るための対策は、今後より一層重要となる。

適応に関する取り組み

自然災害から住民の生命を守るため、地方自治体は、より早期に避難勧告を発令することが求められている。地方自治体は、避難勧告発令後に、実際に自然災害による一定の被害が生じた場合には、国の災害救助法が適用され、国と都道府県から避難に伴う費用の補助を受けることができる。一方、避難勧告発令後に、災害が生じなかった場合、避難所の開設費用などは地方自治体の負担となる。このため、地方自治体が避難勧告発令を躊躇してしまう恐れがある。

このような背景から、SOMPOホールディングスグループは、地方自治体向けの「防災・減災費用保険」を開発した。この保険に加入していれば、避難勧告発令後に予想通りに災害が到来しなかった場合でも、避難所の設置や食品・生活必需品の給与など、避難勧告等を発令したことにより生じた費用が補償される。つまり、避難勧告発令が空振りした場合に発生する費用を補助する保険である。SOMPOホールディングスグループは、この保険に、気象情報や対応策の情報を提供する付帯サービスを組み合わせ、「防災・減災サービス」として提供している(図)。

このように、「防災・減災サービス」では、地方自治体の避難勧告などの発令に伴う費用負担を軽減し、国が進める早期避難勧告発令を後押しする保険と、気象情報や対応策の情報を提供することで、地方自治体の迅速な初動体制の構築を支援する。2017年度より売り出された当保険は、2019年3月末時点で、すでに250件の地方自治体が加入している。

効果/期待される効果等

保険加入によって、地方自治体は、躊躇することなく、より早期での避難勧告発令や万が一に備えた避難勧告を発令することができる。そのため、自然災害に伴う住民の生命を脅かすリスクが低減されることが期待される。

実際に、保険加入により、躊躇することなく避難勧告を出す地方自治体が増えた。2017年度には、この保険により80の地方自治体が費用負担を免れた。

図 地方自治体向け「防災・減災サービス」の概要
図 地方自治体向け「防災・減災サービス」

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