抗ウイルス・抗菌技術「Cufitec®(キュフィテック)」
株式会社NBCメッシュテック
掲載日 | 2020年7月2日 |
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適応分野 | 健康 |
会社概要
高度なメッシュテクノロジーをコアに、スクリーン印刷用資材、産業用資材、化成品、防虫網など、あらゆる産業界へ製品を提供する株式会社NBCメッシュテック。スクリーン印刷用メッシュクロス分野では世界トップクラスの技術を誇る。
気候変動による影響
気候変動の影響により、さまざまなウイルスや細菌などによる感染症のリスクが増大することが懸念される。例えば、地球温暖化により、気温や降雨パターンが変化することにより、感染症を媒介する虫や動物の生息域が拡大したり、細菌増殖が活発化したりするなどの現象が調査研究から指摘されている。また、異常気象、台風や洪水などの自然災害リスクの増大に伴い、被災した地域の衛生環境の劣化、保健衛生サービスの維持確保が課題となっている。
参照:2007「地球温暖化と感染症~今何がわかっているのか」環境省
適応に関する取り組み
NBCメッシュテックでは、ウイルスや細菌など目に見えない脅威に対して、清潔・安心・快適な環境を提供するための技術Cufitec®(キュフィテック)を開発した。「さまざまな微生物(ウイルスと細菌)に効く」、「速く効く(短時間で減少させる)」、「良く効く(ウイルスと細菌を拡げない)」ことを目指して開発に取り組んでいる。そして、本技術を活用した商品(図1)や加工した原材料の製造、販売をしている。
【Cufitec®の技術について】
Cufitec®は、一価銅化合物ナノ粒子を応用した抗ウイルス・抗菌技術である(図2)。様々な材料への加工が可能であり、幅広い用途に活用できる。具体的には、Cufitec®を「基材に塗る」、「樹脂に練り込む」、「溶液に混ぜる」などニーズに応じた提案ができる。
【一価銅化合物を採用した理由】
一価銅化合物から溶出する一価銅イオンは、二価銅イオンと比較して酸化されやすい性質があるため、活性酸素が発生する。この活性酸素には微生物の働きを抑制する機能があるため、高い抗ウイルス・抗菌効果が発揮される。
【一価銅化合物と銀の違い】
銀を利用した抗菌剤は、銀イオンが細菌に働きかけて抗菌作用を発揮すると言われている。銅イオンにも同様の抗菌作用があるが、Cufitec®が銀系抗菌剤と大きく異なるのは、活性酸素が発生することによって、細菌に加えてウイルスにも高い効果をもたらす点である。また、銅は銀と異なり、人の身体に必要な必須ミネラルの1つとして栄養機能食品の栄養成分として認められている。
効果/期待される効果等
Cufitec®の抗ウイルス・抗菌技術は、様々な材料への加工が可能であり、幅広い用途から、清潔・安心・快適な環境の確保に役立つ。気候変動により増大するとされる、ウイルスや細菌などの目に見えない脅威に対する適応策として貢献することが期待される。
図1 Cufitec®を活用した商品
図2 抗ウイルス・抗菌のメカニズム