えどがわ気候変動ミーティングの提案を適応計画へ

掲載日2026年5月11日
分野適応計画
地域名関東(東京都江戸川区)

気候変動による影響

気候変動によって気温が上昇することで、海水の温度も上昇しており、低気圧が発生しやすくなっています。台風や発達した低気圧が海岸部を通過する際には高潮が発生します。 
江戸川区は、陸域の約7割が海抜ゼロメートル地帯に位置しています。そのため、高潮等の気候変動の影響を真っ先に受ける地域となっており、対策が重要な地域となっています。 

取り組み

江戸川区では、水害などを引き起こす地球温暖化などの気候変動を「自分ごと」として捉える機会を設けることを目的に、2022年8月から11月にわたり計4回、「えどがわ気候変動ミーティング」を開催しました(図1)。 

開催にあたっては、無作為抽出した1,500名の区民に案内を送付し、その中から参加を希望した14名の区民を対象に実施しました。本ミーティングでは、3つのグループに分かれ、家庭や職場で実施している適応策や緩和策の「行動」、その行動から見える利点や課題等の「発見」について話し合い、そこから区民や区への「意見・提案」をまとめるというプロセスで議論を行いました。  

各回の内容は以下のとおりです。 

〈第1回〉テーマ:気候変動の現状と対策について 

はじめに気候変動について学ぶため、気候変動適応策実装アドバイザーである市橋 新氏による「気候変動の現実~我々はこれにどう向き合うか~」についての講義が行われました。 

講義内容 

  1. 地球温暖化/気候変動のメカニズム 
  2. 地球温暖化/気候変動の最新の知見 
  3. 解ってきた地球温暖化の影響 
  4. 適応策とは? 
  5. 我々区民に何ができるか? 
  6. 気候変動にどう向き合うか 

その後、江戸川区より「みんなで『いまの生命(いのち)』と『みらいの地球』を守る計画(案)」(江戸川区気候変動適応計画)について説明を行い、計画案についてのグループ討論を30分間、意見共有を20分間で実施しました。 

〈第2回〉テーマ:緩和策(家庭・業務・運輸部門)に対する取組について 

家庭部門、運輸部門、業務部門の3つのグループに分かれ、緩和策を考えるグループワークを行いました。議論では、「アイデアボード」を活用し、出し合ったアイデアを「効果の大きさ」と「実行のしやすさ」の2軸で評価・整理しました。現状の「行動」から、「発見(課題や利点)」を洗い出し、効果が大きく実行しやすいアイデアを中心に、部門ごとに2案ずつ(合計6案)を提案テーマとして取りまとめました。 

〈第3回〉テーマ:緩和策(家庭・業務・運輸部門)・適応策に対する取組について 

第2回に引き続き「アイデアボード」を活用し、計画(案)に反映するための提案ページの構成を練り上げました。具体的には、「行動(ピンク)」「課題/利点(黄色)」「提案(緑)」と付箋を色分けしてボードに貼り出し、読み手に直感的に伝わるよう、「行動・発見は13文字、提案は33文字」といった文字数の制限を設けて、簡潔でメッセージ性の高い文章を検討しました。また、適応策についても同様に、本区において特に重要である「水害対策」と「熱中症対策」の2つのテーマに焦点を当て、具体的な対策について議論を行いました。 

〈第4回〉テーマ:気候変動に対する取組について(まとめ) 

各自が考えたページ案も参考にしながら、第3回で作成した提案の修正を行いました。「行動」「発見」「提案」の文章を確定させ、最終的に計画(案)の中に区民の「意見・提案」として掲載するページを完成させました。 

効果/期待される効果等

本ミーティングの検討結果については、「みんなで『いまの生命(いのち)』と『みらいの地球』を守る計画」(江戸川区気候変動適応計画)の第5章「『いまの生命(いのち)』を守る(気候変動への適応策)」および、第7章「『みらいの地球』を守る(気候変動への緩和策)」の中に、意見・提案ページが設けられています(図2)。 

区民によって作成されたページを参考に、気候変動を「自分ごと」として捉え、気候変動の影響に適応していくために、区民・事業者・行政・個人それぞれできることから実践していくことが期待されます。

グループワークの様子
図1 グループワークの様子 
(出典:江戸川区「えどがわ気候変動ミーティング(区民会議)を開催しました」)
えどがわ気候変動ミーティングからの提案の例
図2 えどがわ気候変動ミーティングからの提案の例 
(出典:江戸川区「みんなで『いまの生命(いのち)』と『みらいの地球』を守る計画」P56 )
出典・関連情報

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