
気候変動適応は、災害リスクの低減や健康被害の防止、自然環境の保全を通じて地域の安全・安心を支えるとともに、地域資源を活かした産業振興やコミュニティの活性化にもつながります。こうした取組を多様な主体が連携して進めることで、持続可能でレジリエントな地域社会の実現が期待されます。
本パターン集では、先進的な気候変動適応と地域づくりの一体的な実践事例をもとに、そこで得られた知見や工夫を「パターン」として整理しました。各地の実践者へのインタビューを通じて、単なる事例紹介にとどまらず、その背景にある考え方や工夫にも着目し、各地域の実情に応じて応用できる形で紹介しています。
本パターン集が、気候変動適応と地域づくりに一体的に取り組む皆様にとって、新たな発想や実践のヒントとなり、さらなる取組の広がりにつながることを期待しています。
気候変動に適応した地域づくりのためのパターン集
2018年12月に気候変動適応法が施行されて以降、同法に基づき全国で地域気候変動適応センター(Local Climate Change Adaptation Center:LCCAC)が設置され、各地でLCCACをハブとする気候変動に適応するための取組が進められています。現場の実態は様々だと思われますが、気候データの利活用方法、関係部局との連携・協働、ステークホルダーとの対話など、他地域でも共通して課題となり得るテーマについて、各地域が工夫しながら取り組んでいる事例や、気候変動適応を切り口に地域課題の解決に取り組み、新たな価値が創出されている事例も見られます。しかし、こうした先進地域における実践から得られた知見は、それぞれの現場で共有されるに留まっており、こうした情報、知見、経験を包括的に整理して共有することが極めて重要と考えられます。
本パターン集では、適応策の実装が進んでいる地域に着目し、関係者へのヒアリングを通じて、実践の中で共通して見られる考え方や工夫を「パターン」として整理しました。特に、計画の策定にとどまらず、取組を実効的に推進するための視点に焦点を当てています。
掲載準備中
地方創生×気候変動適応に向けたパターン集
国では、地域資源を活かした持続可能で魅力ある地域づくりや、地域課題の解決に向けた取組が進められています。地方創生は、気候変動適応への取組とも密接に関係しており、気候変動影響の軽減に加え、気候変動による変化を新たな機会として捉える視点が重要です。
本パターン集では、気候変動適応が当初から組み込まれている事例だけでなく、地方創生や地域活性化の取組として進められた結果、適応にもつながっている事例を対象としています。関係者へのヒアリングを通じて、実践の中で共通して見られる考え方や工夫を「パターン」として整理しました。
愛媛県編 ver.1
気候変動による高温化や降雨変化に対応するため、ブラッドオレンジなど新たな柑橘品種を導入。周年供給と作業分散を進め、高齢化に対応した安定経営と地域活性化を目指す愛媛県の取組。
山形県金山町編 ver.1
気候変動と高齢化を見据え、寒冷地での落花生栽培に挑戦。産学官金が連携して新たな特産品を育成し、6次産業化や人材育成を通じた地域活性化につなげている山形県金山町の取組。
※本パターン集の作成にあたっては、国立環境研究所 福島地域協働研究拠点が取り組む「パターン・ランゲージ」の手法を用いています。手法の詳細については、以下のウェブサイトをご覧ください。
パターン・ランゲージサイト