夏を快適に過ごす避暑旅(2025)
東日本旅客鉄道株式会社
業種:運輸業、郵便業
| 掲載日 | 2025年8月22日 |
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| 適応分野 | 健康 / 産業・経済活動 |
会社概要

東日本旅客鉄道株式会社は、「安全」を経営のトッププライオリティとして、モビリティと生活ソリューションの二軸でビジネスを展開しており、2025年に発表したグループ経営ビジョン「勇翔2034」では、社会課題や潜在ニーズに向き合い生活様式を革新するライフスタイル・トランスフォーメーション(LX)を創造し、安心と感動をステークホルダーに届けることを通じて、すべての人の心豊かな生活を実現することを目指している。
気候変動による影響
2024年(令和6年)の日本の天候の特徴として、年平均気温は全国的にかなり高く、特に東日本、西日本、沖縄・奄美では記録的な高温となった。夏の平均気温の平年差は、東日本で+1.7℃、西日本で+1.4℃、沖縄・奄美で+0.9℃となった。これらの値は、1946年の統計開始以降の夏として、西日本および沖縄・奄美では過去最高、東日本では過去最高記録に並ぶ高温を記録した(注)。
このような気温の上昇は、屋外での活動を控える動きや旅行需要の低下を招き、旅客数の減少を通じて観光業に影響を及ぼす可能性がある。
適応に関する取り組み
当社では、株式会社ウェザーニューズとのコラボレーションにより、2024年8月の実際の気温データを活用した夏の旅行企画「避暑旅」を展開しており、主な駅に掲出するポスターやウェブサイトを通じて情報発信を行っている。
「避暑旅」として紹介するおすすめの避暑地は、2024年8月の最高気温1ケ月平均を基に選定しており、その気温自体を魅力的な観光素材と捉え、ポスターでは前面に押し出している。また気温以外にも、ウェザーニューズに寄せられるユーザーからの体感報告と天気・気温・湿度・風速などの気象データの分析から、“暑い” “寒い” “ちょうどよい” など人の体感を10ランクで予報するオリジナルの指標「体感ランク」も紹介し、各地の過ごしやすさを伝えている(図1)。
「避暑旅」を多くの方に知っていただき、夏の旅行を快適に楽しんでいただけるための取組みとして、他社との連携施策も実施している。ウェザーニューズにはYouTubeの公式チャンネルにおいて複数回にわたり「避暑旅」をテーマとした番組を放映いただいたほか、各旅行会社にも避暑旅ロゴの使用を呼びかけた。
避暑地での楽しみ方としては、現地で楽しめるアクティビティ、見どころ、宿泊施設などの情報もあわせて紹介しており、旅行の計画を立てる際に役立つ内容を提供している(図2)。
効果/期待される効果等
酷暑により旅行がしづらくなったと感じている方に対し、夏でも快適に観光できるスポットを紹介することで、夏の旅行を諦めることなく楽しんでいただける。また、熱中症の予防にもつながることが期待される。


脚注
(注)参考文献:気象庁「2024年(令和6年)の日本の天候 (令和7年3月18日)」
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