風水害リスクに対応する「気候変動対応型ローン」

株式会社三井住友銀行

業種:金融業、保険業

掲載日 2025年10月24日
適応分野 自然災害・沿岸域 / 産業・経済活動

会社概要

三井住友銀行は、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)の中核を担う銀行であり、国内外において多様な金融サービスを提供している。個人、法人、公共部門など幅広い顧客層に対し、預金、融資、為替、資産運用、決済などの銀行業務を中心に、最適な金融ソリューションを提供している。これらの取り組みを通じて、グループ全体の成長と持続可能な社会の発展に貢献する「グローバルソリューションプロバイダー」としての役割を果たしている。

気候変動による影響

近年、地球温暖化の影響で、台風や大雨の発生頻度および強度が増加しており、さらなる被害の発生が懸念されている。

適応に関する取り組み

当行は、これまで提供してきた温室効果ガス排出 削減・抑制に向けた「緩和ファイナンス」に加え、気候変動の影響を軽減する「適応ファイナンス」の一環として、気候変動対応型ローンを開発した。そして、スイス損害保険会社(スイス・リー・インターナショナル・エスイー日本支店)の協力を得て、国内上場企業等(以下、企業)向けに、台風や大雨などの風水害による損失への対応力を強化することを目的とした、物的損失に限らず経済的損失もカバーする債務免除特約付き融資商品「気候変動対応型ローン」の提供を開始した。

本商品は、契約時に台風や降水量に関する指標や観測地点などを債務免除要件として設定し、該当要件を満たす台風・大雨が発生した場合に、その台風・大雨により企業に生じた特別損失額(予め企業と定めた金額を上限)の債務免除を行う仕組みである(図)。

災害による特別損失には、固定資産や棚卸資産の物的損失に加え、操業・営業休止期間中の固定費、復旧関連費用等を含むため、財物補償が中心の従来の火災保険等よりも包括的に損失に備えることが可能となる。 なお、対象地域は全国に及び、複数地域の選択等、企業のニーズに合わせたオーダーメイド対応が可能である。

効果/期待される効果等

本商品は、風水害発生時における企業の二重債務問題の抑制、および資金繰りの安定化を通じて事業継続に寄与する。

債務免除の流れ
図 債務免除の流れ

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