2028 年ビジョン達成に向けた持続可能な原料調達
アヲハタ株式会社
業種:製造業
| 掲載日 | 2025年10月23日 |
|---|---|
| 適応分野 | 農林水産業 / 産業・経済活動 |
会社概要

アヲハタ株式会社は、食料品の製造および販売を主要な業務としている。その他に食品設備の設計、販売等の事業活動を行っている。食品事業では家庭用(注1)、産業用(注2)、生産受託他(注3)の区分で事業をおこなっている。
気候変動による影響
アヲハタグループは、創業以来「良い商品は良い原料から」という信念のもと、常に良質な原料を求めているが、近年では気候変動が原料産地に与える影響を重要な課題と認識している。 具体的な影響として、「気候変動による収穫量の不足」や「人口増による果実原料のひっ迫」が挙げられる。
具体的な影響として、「大雨・時期外れの霜などによる農作物への物理的な被害」や「熱波や乾燥による収穫短期化と収量減少」、「水不足による栽培エリアの制約/栽培者の農業用水確保に向けた投資費用負担増」などが挙げられる。
適応に関する取り組み
アヲハタは、2018年の創立70周年を機に、長期ビジョン「2028年ビジョン:フルーツで世界の人を幸せにする」を策定した。そして、このビジョンの実現と持続可能な社会への貢献を推進するため、2020年にサステナビリティにおける3つの重点テーマ(注4)を設定した。そのテーマのひとつが「持続可能な原料調達」である。本テーマは、特に以下の2つを重点課題として取り組んでいる。
①サプライチェーンにおける人権と環境への配慮
②気候変動への適応
◆テーマ「持続可能な原料調達」
| 重点課題 | 2024年までの取り組み・実績 | 2028年目標 |
|---|---|---|
| ①サプライチェーンの人権と環境への配慮 | フルーツ原料の一次サプライヤーからCSRガイドラインに基づく合意書の回収を完了し、主要取引先にGCNJ(グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン)の質問票を送付して改善に向けた協議を開始した。水使用量、CO2排出量削減に関するKPIを設定し、具体的な取り組みを開始した。また、人権と労働に関する訪問チェックも開始した。 | サプライヤーとの協働による、自律的で継続的なセルフマネジメントプログラムの構築・運用を目指す。 |
| ②気候変動への適応 | 主要なフルーツ原料産地の気候変動に関するデータを収集・集約し、可視化を進めている。また、気候変動に適応した栽培方法の検証にも取り組んでいる。 | 各産地の気候変動リスクを回避するため、技術や仕組みの構築と展開ができていることを目指す。 |
効果/期待される効果等
これらの取り組みにより、持続可能な農業の推進と、安定かつ良質な原料供給の確保が期待される。

脚注
(注1)ジャム・マーマレード、スプレッド等の製造・販売
(注2)フルーツ・プレパレーションおよびデザート類等の製造・販売、フルーツなどの素材原料の販売
(注3)業務用ジャム類、介護食、調理食品等の販売
(注4)サステナビリティにおいて2020年に設定した3つのテーマ:1.健康支援、2.持続可能な原料調達、3.循環型社会への貢献
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