2025年台湾の国家災害防救科技中心との共同ワークショップ(1st NCDR-NIES Workshop)開催レポート
| 開催日 | 2025年2月10日 |
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| 開催場所 | 台湾・台北市 |
国立環境研究所(National Institute for Environmental Studies、以下「NIES」という。)と台湾の国家災害防救科技中心(National Science and Technology Center for Disaster Reduction、以下「NCDR」という。)は、気候変動適応の観点から緊密な連携の重要性を認識し、2024年10月23日に基本合意書(以下「MOU」という。)を締結しました。その連携協力活動の一環として、2025年2月10日に第一回目の共同ワークショップを台北市で開催いたしました。

午前は両者の組織体制や研究紹介について、午後は主に気候変動影響評価及び適応に焦点を当てた発表やディスカッションを行いました。
午前の主なセッションテーマ
- 災害予測・早期警戒システムと技術活用(NCDR)
- 気候変動適応への取り組み(NIES, CCCA)
- 各専門部門の詳細な取り組み(NCDR)
- 気象部門
- データ受信と予測システムの開発
- 高解像度化とGPU活用
- 斜面・水文災害部門
- ドローン・リモートセンシングの活用
- デジタルツイン・2D洪水モデル
- 政策・社会経済部門
- 災害管理計画とガイドラインの提供
- オンラインツールと社会調査
- 情報部門
- 多様なセンサー・データ統合プラットフォーム
- 3Dビジュアライゼーションと遠隔操作
- 気象部門

午前のセッションでは、NCDRおよび関連機関が最新の技術と多角的なアプローチを活用して、災害予測、早期警戒、気候変動適応、社会経済的支援に取り組む様子が詳しく紹介され、各種課題や今後の展望について活発な議論が交わされました。また、最新のAI技術やデジタルツインの応用事例、そして今後の自治体連携や国際連携の可能性についても関心が寄せられました。
午後の主なセッションテーマ
- 影響評価と適応に向けた研究の概要(NCDR)
- プラットフォームおよびサービスプロモーションに関するプレゼンテーション(NCDR)
- チームのバックグラウンドとコミュニケーション戦略(NCDR)
- SNS・ポッドキャストなど新メディアでのプロモーション戦略(NCDR)
- 気候変動適応政策・報告書作成に関する連携と取り組み(NCDR)
- 国際会議へのセッション提案・パネルディスカッションに関する議論(両機関)
- 共同論文執筆およびコンテンツ・ブランディングの検討(両機関)

午後のセッションでは、各発表者が気候変動影響評価と適応に向けた研究活動、実践的なシミュレーションモデル、プラットフォームやSNS・ポッドキャストによる情報発信、さらには政策連携や国際会議への参加、共同論文執筆など、多角的な取り組みとその運用上の課題について詳細な議論が交わされました。また、今後の共同プロジェクトや国際交流、そして政策へのフィードバック等、両機関における様々な連携の可能性を確認する場となりました。今後も定期的なワークショップ開催や研究面での協力を図りながら、災害のリスク管理や気候変動適応の推進に取り組んでまいります。
出典・関連情報