Staff interview #31
篠原 悠 (SHINOHARA Haruka)
原田 冬樹 (HARADA Fuyuki)

事業者の適応について情報発信やイベント開催などをメインに行っている気候変動適応戦略研究室事業者チームの高度技能専門員2名にお話を伺いました。

これまでの経歴と、CCCAに入ったきっかけを教えてください。

原田:東京の外資系企業に約20年勤め、家族の都合による渡米から帰国し茨城に住み始め、ご縁からCCCAのお世話になることになりました。派遣職員として2年間勤務したのち、高度技能専門員として2021年4月から採用されました。

篠原:これまで営業、企画、調査、事務など、多様なジャンルの仕事を経験してきました。そんな中、国立環境研究所に転職した元同僚から、自然豊かな環境で楽しく働いていると聞いて、ここで働きたいという思いが強くなり、応募してみたところ温かく迎え入れてもらうことができました。

現在のお仕事内容について教えてください。

篠原:原田さんも私も、事業者への適応推進業務がメインです。A-PLATにおいて、事業者や地域が取り組む適応策の事例紹介や、適応を普及させるためのコンテンツ制作、意見交換会やシンポジウム等のイベント運営業務を担っています。

原田:各事業者がどのような取組を実施しているかについて、省庁の開示情報やインターネットのニュース、情報番組など、普段からチームのみんなでアンテナを張って、国内外問わず情報収集をしています。

CCCAで働くことになって、環境や適応に関する意識はどう変化しましたか?

原田:私はCCCAに入るまで、気候変動への「適応」という言葉を耳にしたことがありませんでした。
趣味で家庭菜園を行っていますが、野菜の播種のタイミングを逸し、発芽しないという失敗を何度も経験しました。この失敗から、袋や手引書に記載されている種蒔きの時期はあくまでも参考とし、自分の住んでいる地域の少なくとも2週間先までの気温予報・降雨予報から、播種のタイミングを図っています。さらに播種日も毎年記録しています。これがまさに「適応」の一つという事に気が付きました。
また、野菜を育てていると、環境の変化に敏感になります。春に汗ばむくらいの暑さになったり、秋まで猛暑日が続いたり、長雨で気温が上がらなかったり…。昔のように、徐々に季節の移り変わりを感じるということが少なくなったなということからも、とてもリアルに「適応」を実感しています。

篠原:私は、以前よりも熱中症対策や災害対策を心がけるようになりました。たとえばA-PLATで災害予測アプリが紹介されていますが、これを実際に自分でも使っていて、台風が接近しているときには被害予測情報を確認しながら事前対策を心がけています。

事業者さんとはどのようなやり取りをされるのでしょうか?

原田:イベントでは、登壇者や参加者との連絡調整を含めた細かい事前準備から開催後のフォロー等まで対応させて頂いています。また、取組事例のA-PLAT掲載了承のお伺いや、質問への回答等、関係者の皆様のご要望に出来る限り沿えるよう努力しています。

篠原:TwitterやFacebookのようなSNSを通じて事業者向けの取り組みをPRしたり、中小企業向けのセミナーを開催したりということも、普及活動の一環として力を入れています。

職場の雰囲気はいかがですか?

篠原:元同僚に勧められたとおり、本当に働きやすい環境だなと思います。環境だけでなく、上司や同僚など、とてもいい人たちに恵まれたと思いますね。近年はリモートワークで実際に顔を合わせる機会は減りましたが、いつもチームで助け合いながら仕事できていると感じます。

原田:同じく、チームに恵まれていると私も思います。仕事もしやすく、モチベーションも高く保てています。また、緑に囲まれていますので、お昼休みにお弁当を広げたりお散歩をしたり、リフレッシュできますのでとても良い環境です。

この仕事のやりがいや今後の目標について教えてください。

原田:自分の手がけた取組事例がA-PLATに掲載されて、その数が徐々に増えていくのを見ると、とてもやりがいを感じますね。今後は、今以上にたくさんの事業者の方々に「気候変動への適応」の取組を進めて頂けるよう、双方向を意識した情報発信に努めたいと思います。

篠原:非間接的ではありますが、少しでも多くの人の役に立てたらいいなと思いながら仕事をしています。今後は情報発信の方法についてもっと学びたいですね。より必要とする人に適切な情報が届くように、あるいは興味の薄い人にも興味を持っていただけるように、もう少し模索していきたいです。

家庭菜園に加えて、乗馬が趣味の原田さん。農作物も馬も生き物が相手で、自分の思い通りにいかないからこそ、相手を察する気持ちを大切にしているそうです。もともと自然が好きな篠原さんは、ハイキングが趣味。おふたりとも仕事で得た知識や経験が、趣味の時間とリンクしてとても充実している様子が伝わってきました。
チームワークの良さも伝わってきます。ありがとうございました!
取材日:2021年10月28日

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