オンライン公開講座「気候変動対策『適応』の入門講座」を実施いたしました

気候変動適応センターでは、2022年4月28日から6か月間、オンライン公開講座「気候変動対策「適応」の入門講座」を実施いたしました。
大変多くの方々に受講いただき、誠にありがとうございました。
以下、本講座の概要と受講いただいた方々のアンケートの集計結果の一部についてご報告いたします。

１．講座の概要

講座名	気候変動対策「適応」の入門講座
開講期間	2022年4月28日～10月31日

内容

以下５本の動画を視聴いただき視聴後に理解度テストを受験。60％以上の正解で修了というものです。

① 気候変動適応ってなに？
- 概要：気候変動の状況と将来予測 | 気候変動に適応するには？ | 地域への支援の適応の強化など
- 講師：気候変動適応センター副センター長　吉川　圭子
② 自然環境への気候変動影響とその観測
- 概要：SDGsと気候変動対策 | 気候変動にともなう自然生態系の変化 | 気候変動影響観測 | 自然生態系を活かした気候変動適応など
- 講師：気候変動適応センター気候変動影響観測研究室長　西廣　淳
③ 気候変動影響の予測
- 概要：気候変動の影響とは、予測とは | 気候変動影響予測のポイント | 国立環境研究所の取組など
- 講師：気候変動適応センター気候変動影響評価研究室長　花崎　直太
④ 温暖化による水稲品質への影響と適応
- 概要：気温が上昇すると作物はどうなるのか | お米への影響 | 適応戦略の策定と実施など
- 講師：気候変動適応センターアジア太平洋気候変動適応研究室長　増冨　祐司
⑤ 洪水時の衛生問題：気候変動や都市化の影響と適応
- 概要：水害時の水系感染症への気候変動の影響 | 水害時の水系感染症リスクの将来予測と適応策など
- 講師：気候変動適応センター気候変動適応戦略研究室長　真砂　佳史

２．受講者について

受講者数：1,819名
アンケート回答者数：1,007名

① 性別　男性67.4％、女性30.8％

② 受講者の年齢（生まれた年（西暦））

③（受講前）気候変動「適応」に関する認知度
「適応」について、「内容までよく知っている」、「大体知っている」の合計：27.2％

３．受講前アンケート（本講座に期待すること）

総じて、「正しい知識を身に着けたい」、「自分にできることを知りたい」、「『適応』に関心がある」、といったコメントを多く頂戴いたしました。以下、抜粋です。

気候変動については良く耳にするが、気候変動適応と言う言葉については聴いたことがない。
適応とはどういう意味か興味が湧く。しっかり学びたい。
気候変動の現状と、それに対して今どういう取り組みがなされているか、今後どういうことに取り組んでいかなくてはならないか知りたい。
気候変動は、よく聞く様になりましたが、「適応」というテーマに特化した講座に大変興味を持ちました。
何を変えられ、何を変えられないのか、まずは現状を知って考え、変えられる部分は行動したいと思います。
現状を知り、何か自分にできる気づきがあればと思ったから。自然災害や温暖化などのニュースなど気になっている。
気候変動対策(適応)についてしっかりとした知識を身につける事に期待しています。

４．受講後アンケート

① 満足度
「大変満足」、「まあ満足」の合計：94.1％

② 感想・ご意見等
全体的に、「内容がわかりやすかった」、「適応を理解できた」、「今後に活かしたい」というコメントが多く寄せられました。一方で、「もっと踏み込んだ内容が知りたかった」、「個人でできることを知りたい」などのご意見もございました。

気候変動については書籍、雑誌またはＴＶ等で見聞きしていたが、気候変動がこれほど進んでいるとは思ってもみなかった。特に適応策については、水稲の品種改良、洪水時の汚染水等大変興味深く、具体的事例が解りやすく紹介されていた。
今回の講義を視聴して新たな学びや発見が多くありました。
講義は全般的な説明で概略を知るのによく、また参考になるA-PLATなどの情報源の知識も得られて、今後の生活に役立つと思いましたので、面白かったです。
気候変動対策が、「緩和策」と「適応策」に分けて体系的に地域的にあるいは地球規模で研究、開発されていることを初めて知りました。
学校の授業では取り扱われない内容だったので、学習していて楽しかったです。学んで終わりにならな　いよう、知識を活かしていきたいです。
気候変動適応について理解が深まった。家庭や個人でできる気候変動適応策について知りたい。

オンライン公開講座を受講いただきました皆様、誠にありがとうございました。受講者の皆様からは、おおむね高い評価をいただきましたが、一方で課題や改善点についてもご指摘いただきました。アンケートにご協力いただきましてありがとうございました。
弊所では、皆様からのご意見を踏まえながら、引き続き、今後の活動に活かして参ります。