気候変動対策「適応」の入門講座

気候変動適応に関するオンライン公開講座を開講いたします。本講座では「気候変動対策「適応」の入門講座」と題し、気候変動による影響やそれに対する適応の取り組み、具体的な事例などを国立環境研究所のメンバーがわかりやすくご説明する内容となっております。4月28日から開講いたします。受講生募集中です。詳しくはリンクをご覧ください。(※この講座は2022年10月31日に終了しました)

講座内容

温室効果ガス排出によって世界的に気候変動が進行しています。かわりゆく気候にどう備えるか。その対策としての「適応」のご紹介とその内容や取り組みについての講座です。
気候変動に対応するには、脱炭素により気候変動の進行を抑える取り組み(気候変動緩和策)と同時に、既に現れている気候変動の影響に備え、気候変動に強い社会づくり、「気候変動適応策」をすすめる必要があります。
最初に、気候変動適応とは何か、身近な事例や取り組みや適応の概要について学んでいただきます。第2週以降では、気候変動影響の自然環境観測の重要性とその影響のメカニズムや、影響の将来予測、また、水稲への影響と適応策、水害時の感染症や都市化による複合的な影響など、さらに踏み込んだ内容で気候変動影響や適応策について学んでいただきます。
差し迫る気候変動による影響とそれに対する適応策について、その概要と具体的な事例を交えながら、国立環境研究所のメンバーがご説明いたします。

第1週:気候変動適応ってなに?

  • 現在の状況について(気温や影響)
  • 将来の予測
  • さまざまな気候変動影響と適応の具体事例(熱中症、感染症媒介蚊、水稲など)
  • 気候変動に適応するには?
  • 気候変動に関する国際的な動き、政府の動き
  • 地域への支援と適応の強化
  • 気候変動適応センターの役割

吉川 圭子

副センター長
兼 気候変動適応推進室長

第2週:自然環境への気候変動影響とその観測

  • SDGsと気候変動対策(緩和と適応)
  • 自然生態系の変化が社会や生活に及ぼす影響
  • 気候変動にともなう自然生態系の変化
  • 気候変動による影響を検出するには
  • 気候変動影響(国環研での研究例)- 湖沼の水草、海の変化
  • 気候変動影響観測(さまざまな影響観測技術の開発・活用、市民参加による調査)
  • 自然生態系を活かした気候変動適応

西廣 淳

気候変動影響観測研究室長

第3週:気候変動影響の予測

  • 気候変動の影響とは、予測とは
    気候変動の影響はいつ、どれくらい深刻になるのか?
  • 気候変動影響予測のポイント
    気候シナリオ、影響モデル、影響の評価と適応策の検討、影響予測の課題と困難
  • 国立環境研究所の取り組み
    国立環境研究所の取り組み、気候変動の影響評価研究、気候シナリオ・影響予測公開、研究紹介

花崎 直太

気候変動影響評価研究室長

第4週:温暖化による水稲品質への影響と適応

  • 気温が上昇すると作物はどうなるのか?
  • お米への影響
  • 予測モデルを使って将来の影響を予測する
  • 適応戦略の策定と実施
  • 高温耐性品種の導入
  • 茨城県の例

増冨 祐司

アジア太平洋気候変動適応研究室長

第5週:洪水時の衛生問題:気候変動や都市化の影響と適応

  • 水害時の水系感染症への気候変動の影響
  • 水害時の水系感染症リスクの将来予測と適応策

真砂 佳史

気候変動適応戦略研究室長

(最終更新日:2023年2月6日)

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