令和7年度 地域気候変動適応計画策定研修の開催概要及びアンケート集計結果報告
I.研修概要について
| 開催日 | 令和7年7月30日(水) |
|---|---|
| 開催方法 | オンライン開催(Webexを利用) |
| 共催 | 環境省・国立環境研究所 気候変動適応センター |
地域気候変動適応計画の新規策定を検討している地方公共団体を主な対象として、「地域気候変動適応計画策定マニュアル」の説明や地方公共団体による計画策定事例の紹介、「地域気候変動適応計画作成支援ツール」の使い方など計画策定に係る研修を実施しました。
研修には約130名の皆様にご参加いただき、事後アンケートには65名の方から回答をいただきました。
Ⅱ.プログラム
プログラムの中から、「地域における計画策定事例の紹介」について概要をまとめました。

神奈川県
複数計画の1本化、7分野において対策の現状を踏まえながら計画に位置付け、また各分野のKPI設定について紹介があった。
質問
温暖化対策実行計画と一体化したメリット、デメリットを教えてほしい。
回答
緩和策と適応策を相互補完的に推進し、県民目線でわかりやすく示すことができるほか、進捗管理を一本化できるメリットがある。ただし、緩和策と適応策で国の計画改定時期が異なる場合、県計画へ内容を反映させるタイミング(個別に反映するか、一度にまとめて反映するか等)に検討が必要となる。

群馬県みどり市
複数計画の1本化、7分野において対策の現状を踏まえながら計画に位置付け、また各分野のKPI設定について紹介があった。
複数の計画をまとめた適応計画策定の背景や、各課の進捗管理を行うための取組別目標管理シートについて紹介があった。
質問
取組別目標管理シートを作成するにあたって苦労した点や、また適応計画を絡めた項目数はいくつあったのか。
回答
項目数は10前後、各課が既に行っている取組が「適応策」となっているという理解や認識を得るのに苦労した。

愛媛県久万高原町
温暖化対策実行計画と一体化としたメリット、小学生向けの普及啓発実施、CCCAの支援ツール活用について紹介があった。
複数の計画をまとめた適応計画策定の背景や、各課の進捗管理を行うための取組別目標管理シートについて紹介があった。
質問
貴町での気候変動影響の抽出、影響に対する適応策を立案するに当たって、関連部局とどのように調整をしたか。庁内調整で苦労や工夫した点を教えてほしい。
回答
当初気候変動適応計画については、重きを置いていなかったが、脱炭素や地球温暖化について町長の関心が高く、適応についても取り組もうと庁内での意見があったこと、また補助金を活用してデータも集まったことなどもあり庁内の各部局が参加する形での計画策定に繋がった。
Ⅲ.アンケート集計結果について
9割以上の方からご満足いただけました。
今回の説明会・研修に関する自由コメント(一部抜粋)
- 計画策定が未経験であったが、イメージができた。
事例紹介していただいた3自治体、それぞれ特色が感じられて参考になった。 - 各自治体の策定スケジュールや取組評価の内容が分かり、参考になった。
- 各自治体の事例で、スケジュール感などを知ることができた。つい最近の策定事例を取り上げていただいたので良かった。
- 地域気候変動計画策定支援ツールを利用して、計画策定する際の具体的な流れを確認することができ、非常に参考になった。
- 地球温暖化対策実行計画との関係を確認でき、事務を進めるうえで参考になった。
- A-PLATで地域の各種データを取得することができ参考になった。但し、小さな町ではデータにタイムラグや取得不能があり、直近の必要なデータの取得に苦労しそう。
- 規模の異なる行政の実例が聞け、庁内連携など参考になった。脱炭素の取組も紹介されていたので、緩和・適応の両輪での効果検証が期待できる。A-PLATの活用方法がもう少し詳しく聞きたかった。
- 他県の事例のほか、国の動向など、今後の計画改定に向け大変参考になった。今後、各計画へ適応を組み込む際の庁内融和が課題と感じた。
- 本市の気候変動等についてまとめる際にA-PLATが非常に役立つと感じた。また、支援ツールの使用方法が簡単であるため、活用のハードルが高くないと感じた。
国立環境研究所 気候変動適応センターへの要望は?(一部抜粋)
- コンサルへの委託ではなく、ツール等を活用して自前で策定した自治体の事例を聞きたい。
- 策定の研修において、計画策定の課題や弊害を感じている自治体があれば聞いてみたい。
- 地域によって必要な情報、支援が全く異なると思うので、地域への多様な支援メニューを今後も充実させてほしい。
- 今後支援ツールの更新等があれば、随時知らせてほしい。
- 地域適応センターとの連携をとりながら、地域・自治体を巻き込み、実態に応じた支援・助言をしていただきたい。地域持ち回りでの適応イベントなどを開催してもよい。
- 「市内のエアコンの普及率」に関するデータがないかと問い合わせがあり、公的機関が取りまとめたデータはおそらくないため国立環境研究所気候変動適応センターにて調査してほしい。(他の地域との普及率を比較できれば、「普及率が低く気温上昇による熱中症のリスクが他の地域と比べ高い」といった理由付けで補助事業やクーリングシェルター対象施設の追加など適応策実施の根拠にできるため。)
上記は、アンケートの自由記述欄から一部を抜粋させていただきました。
皆さまからいただいたご意見を参考に、今後の研修やA-PLATの充実を図れるよう努めてまいります。
研修へのご参加、アンケートへのご回答にご協力いただきありがとうございました。
出典・関連情報