すごろく気候変動適応への道 付録

カエルくんとアキツノイケ研究所のウサギ博士

「今日もステーキ!」をより深く

皆さんは食用肉、特に牛肉の生産が環境に大きな負荷をかけること、地球温暖化に無視できない影響を及ぼしていることを耳にされたことがあるのではないでしょうか。

実際、世界中で生産されているさまざまな食材の種類ごとに、重さあたりの生産に伴って排出される温室効果ガスの量を比較すると、穀類、野菜や果物類に比べて食肉は一般に排出量が多くなっています。中でも牛肉は現状、他に比べて突出した広い面積の森林伐採と多量のメタンガスの排出を伴って生産されていると言われています。

ここではもちろん、牛肉をはじめとする食肉の生産による地球温暖化への影響の大きさを知るきっかけにしていただきたいのですが、私たちは、できれば、「ステーキを食べすぎるのはあまりよくないことなんだね。」と思うだけで終わらせてほしくないと思っています。

食肉の大量生産・大量消費の問題は、地球温暖化はもとより、南北問題(先進国と発展途上国の経済格差)、食糧不足の問題、食品ロスの問題、食文化の違いなど、幅広い課題とつながっています。こうした問題に対する『正解』も一つではないと思います。どうしてそうなるのか?解決するためにどうしたらよいのか?自分にできることは何か?と考えるきっかけにしていただけたらと願っています。

もっと詳しく調べて考えてみたい人へ

(雑誌)

  • 西上泰子、柳沢幸雄. 畜産が地球環境ならびに温室効果に及ぼす影響ー家畜牛を例としてー. 環境科学会誌. 1995, Vol.8, no.2, p.129-138.

(ウェブサイト)

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