すごろく気候変動適応への道

「すごろく 気候変動適応への道」は(公財)消費者教育支援センター主催 消費者教育教材資料表彰2023 優秀賞を受賞しました
対象年齢:小学校4年生から大人まで(小学生は大人と一緒に)
遊べる人数:4~6名
ゲーム所要時間:4名プレーで30~40分程度

はじめに

時は202×年。人類は地中深く眠っていた化石燃料を掘り出し、
エネルギーを取り出すことによって文明を大きく進歩させることに成功していました。
しかしそこには地球温暖化という思いもよらぬ落とし穴が待っていたのです。

このゲームのスタートは現在、そしてゴールは数十年後の未来の街です。
あなたはこれ以上地球温暖化を進めないようにCO2の放出量を抑えながら(緩和)、温暖化した環境の中でよりよく生活できるように工夫していかねばなりません(適応)。

さあ、未来の世界でのよりよい適応を目指して出発しましょう!

ダウンロード

利用規約:A-PLATサイトポリシーをご参照ください。
A4コピー用紙に印刷すればゲームセットが自作できます。(このほか、人数分のゲームのコマ、サイコロ1個をご用意ください。)

活用事例

小学校から大学までの授業、生涯学習、自治体の普及啓発イベントなどで幅広い年齢層を対象としてお使いいただけます。

・港区立エコプラザ(東京都)

画像:すごろくをする小学生
環境学習イベントに参加された小学生のみなさんをお誘いして、職員さんが親役になって遊びました。
小学校低学年のお子さんにもゴールまで楽しみながら気候変動適応に触れていただくことができました。
画像:手作りのコマ
職員さん手作りの木製のコマ。こんなすてきな工夫も。

・和洋国府台女子中学校(千葉県)

画像:動画を視聴する中学生

中学校1学年理科の授業でクラスごとに実施しました。
最初に弊所A-PLAT KIDSのデジタル紙芝居「こんにちは、適応策」(5分33秒)を視聴して基礎情報を入れていただいた後、先生のご指示で6人ずつのグループに分かれてゲームをしました。

画像:すごろくをする中学生

6名のうち2名は親役とCO2インジケーター係となってゲームの進行をサポート。
ここでは手持ちの消しゴムなどをコマ代わりに使いました。
CO2インジケーターの針が動く度にみんなハラハラドキドキです。
50分の授業時間の中で全員がゴールし、残った時間ではゲームで起こった気候変動イベントや適応にまつわる事柄について調べ学習の提案をさせていただきました。

・獨協大学経済学部 松枝ゼミ

画像:すごろくをする獨協大学松枝ゼミの学生
獨協大学松枝ゼミにて環境授業の一環として実施しました。
今回は4人ずつのグループに分かれ、4名のうち2名はプレイヤーを行いながら、親役とインジケーター係を担いながらすごろくを行いました。

大学生はマスに止まったらマスに書かれている内容を読みあげ、イベント内容を確認し合いながら行っています。
CO₂をみんなで下げようと積極的に取り組む姿も。

すごろくを終えた大学生からは、気候変動について学びながらすごろくが出来て楽しかったという感想や、もう一度したいという声がたくさん挙がりました。
デジタルゲームに親しんできた世代ですが、対面で楽しむアナログゲームならではの利点も実感したようです。(獨協大学 渡部レポート)

・国立環境研究所 夏の大公開2023 (茨城県)

「すごろくのグループはこちらで編成しますのでお一人からでも参加お申込み可能!」4年ぶりに対面で一般のお客様をお迎えした国立環境研究所の夏の大公開2023で、気候変動適応センターの企画の一つとしてすごろくゲーム体験コーナーを企画しました。
今回が夏の大公開デビューのすごろくゲームでしたが、60名を超える事前申し込みをいただき、保護者の方にはお子さんのサポート役をお願いして予約満席の状態で当日を迎えました。

画像:すごろくをする参加者1
集合後、全員で 5分間のルール説明動画を視聴後ゲームスタート。ほとんどが小学生とその親御さんで、内容的に少し難しいかと心配したのですが、特に混乱もなく親子で協力して歓声をあげたり手をたたいたりと、ゲームに熱中していただけたようです。
ゲーム終了後、優勝者と親役、インジケーター役になってくださった方々をグループ全員で称えました。
「家に帰ったらもう一度やりたい!」とのうれしいお声もいただきました。(このゲームはご家庭でも簡単に手作り可能です。)
画像:すごろくをする参加者2

ゲームではいろいろな気候変動イベントが起こり、身近な適応策が出てきます。子どもたちにもこれから折に触れて思い出してもらえたらよいなと願っています。

・川崎市立平間小学校(神奈川県)

画像:すごろくをする児童1

5,6年生のSDGs委員会活動の時間(45分授業)で実施しました。
教室内で最初に先生からルールの説明を受けた後、机を移動して4人グループになってスタートしました。

画像:すごろくをする児童2

平間小のみなさんは学校ですごろくの人生ゲームに親しんでいることもあってか、親役の人がプレーにも参加していました。とくに戸惑いの声もなく、歓声をあげながら余裕でプレーを続けています。

残念ながら、全員ゴールまであと少しのところで終了時間が来てしまったのですが、温度上昇コースで起こるイベントをあらかじめチェックして有利な適応カードを選んだり、グループによってはみんなで協力してCO2を減らしたりと、工夫しながらゴールまでの道のりを楽しんでもらえました。

・正則高等学校(東京都)

正則高校2年生の5,6限生物選択クラスの時間に、港区立エコプラザ主催のすごろくを使った環境学習講座が実施されました。

画像:気候変動に関するお話
まず最初に先生からご説明の後、エコプラザ利根川館長からエコプラザの紹介と気候変動に関するお話がありました。
画像:動画を視聴する高校生
お話の後、本ページ掲載中のゲームの遊び方動画を教室のモニターで視聴してからグループに分かれてゲーム開始です。
画像:すごろくをする高校生3
ゲーム終了後、あらかじめ出された課題についてグループで考えをまとめて発表が行われました。
ゲームの間は、無邪気な歓声が上がっていたのですが、課題発表ではすごろくのイベントの中で気になったワードとしてCO2の排出や削減に関するワードが多く挙げられていました。

皆さん、将来の温暖化の問題を真剣に受け止めているのですね。このすごろくをきっかけに、これからも皆さんの身近なことにつなげて考え続けていただくことができたらと思います。

・木更津工業高等専門学校(千葉県)

環境都市工学科3年生の皆さんがHRの時間を利用してすごろくを体験された様子を、佐久間先生がレポートしてくださいました。

画像:説明を聞く学生
最初にA-PLATの動画を視聴して、すごろくゲームのルールを理解した後、4~5人のグループに分かれてゲームを行いました。
各グループから2名は、親役とCO2インジケーター係をそれぞれ兼務し、ゲームの進行をサポートしました。
ゲームには40分程度の時間を割り当てましたが、早めに終了したグループは、ゲームの攻略法を議論し、再びプレイして「どうしたら適応できるのか?」を熱心に模索していました。
また、マス目の中には、疑問を感じることもいくつかあったようです。そこで、ゲーム終了後には教員からA-PLATのホームページを紹介し、疑問に感じたことは各自で調べてみることを勧めました。
画像:すごろくをする学生

このゲームを通じて、学生は普段の授業で学んでいる自然災害の増加や自然環境の変化について、その原因が自分たちの生活様式にも関連していることを知りました。さらに、日頃学んでいる土木分野で気候変動への緩和や適応に対する貢献を考えるきっかけとなったようです。

(開発協力:獨協大学経済学部松枝ゼミ 山田萌・渡部翔)

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