取り組み
京都府では情報通信技術(ICT)を活用した農林水産物の生産効率の向上と高品質化技術の研究開発を進めており、気候変動による高温化にも対応できるようICT対策を導入しています。
「丹後とり貝」の養殖では、夏期高水温時における漁場環境の悪化によりトリガイの斃死が多発していました。そこで、漁場環境自動監視装置で水質をリアルタイムでモニタリングし、飼育水深を昇降調整することでトリガイの生残率を高めるシステムを開発しました(図1)。また、「茶」の栽培においては、宇治地域10ヵ所に設置した気象観測器による気象データの測定の他、茶の害虫であるクワシロカイガラムシの防除適期を積算温度で知ることができるシステムを実装しています(図2)。さらに、高温によるコメの生育過多を防ぐため、スマートフォンで撮影した画像から水稲の生育量を算出し、適切な施肥量を診断するアプリを開発し、活用することによって、良食味米の生産を行っています。