気候変動による影響
この数年、降雨や出水の局所化及び突発化とそれに伴う甚大な洪水被害が多発しています。山形県を流れる一級河川の最上川上流においては、避難行動のきっかけとなる情報をリアルタイムで提供するべく、情報提供手段の拡充を行っています。
掲載日 | 2019年1月16日 |
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分野 | 自然災害・沿岸域 |
地域名 | 東北(山形県) |
この数年、降雨や出水の局所化及び突発化とそれに伴う甚大な洪水被害が多発しています。山形県を流れる一級河川の最上川上流においては、避難行動のきっかけとなる情報をリアルタイムで提供するべく、情報提供手段の拡充を行っています。
最上川上流では確実に避難情報伝達を行うことを目的に、電話と電子メールを利用した「二重のホットライン」(図1、図2)という取り組みを始めています。この取り組みでは、洪水により重大な被害が予想される場合には、河川管理をしている国土交通省山形河川国道事務所(以下、事務所)の所長等から当該自治体の首長へ電話で直接状況と洪水予測を伝えます。同時に事務所の担当者は、当該自治体の首長及び職員の携帯電話へ洪水予測に関する電子メールを送信します(図2)。
同時間帯に複数自治体への被害が予想される場合、各自治体への電話連絡だけでは、情報伝達が遅れる恐れがあります。しかし、電子メールによるホットラインでは、一度に複数自治体へ連絡することができます。受け手である自治体側での聞き漏らしや記録漏れを防ぎ、あわせて河川管理者からの具体的資料(図面等)送付までの暫定的な観測数値による情報提供を兼ねることができます。このように、電話連絡だけでなく、電子メール連絡を加えたホットラインの二重化によって、迅速かつ確実に情報提供を行うことができます。
図1 洪水予報とホットライン
(出典:山形河川国道事務所「最上川上流水防災意識社会再構築ビジョンの取組 H29.1版」)
図2 ホットライン二重化のイメージ
(出典:山形河川国道事務所「最上川上流における防災・減災へ向けた情報提供の取り組み」)