「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」は、気候変動による悪影響をできるだけ抑制・回避し、また正の影響を活用した社会構築を目指す施策(気候変動適応策、以下「適応策」という)を進めるために参考となる情報を、分かりやすく発信するための情報基盤です。

高水温耐性品種ワカメの開発

掲載日 2018年7月25日
分野 農業・林業・水産業
地域名 中国四国(徳島県)

気候変動による影響

ワカメ生産量全国3位を誇る徳島県のブランド「鳴門わかめ」の漁場が多くある紀伊水道では年平均水温が40年間で約1.5℃も高くなりました。もともとワカメは寒い時期に大きく生長する海藻で、水温が低いほうが生育には適しています。

取り組み

近年の生産量の減少を受けて、徳島県立農林水産総合技術支援センター水産研究課では、2012年度より品種改良を始め、2015年度に高水温でも育ちやすい新品種ワカメを開発しました。新品種の葉重(可食部重量)は従来品種の1.2~1.9倍あり、味や品質も従来品と同等水準です。生長が早いのも大きな特長で、これまでより収穫時期も早くなりました。

詳細を「地域の適応策インタビュー」で紹介しています。

ワカメの高水温耐性品種開発の様子
図 ワカメの高水温耐性品種開発
出典・関連情報
棚田, 徳島県立農林水産総合技術支援センター水産研究課,「フリー配偶体を用いたワカメの実用規模種苗生産技術および生長の早い高水温耐性品種の開発」
http://www.fishexp.hro.or.jp/cont/jochokai/award/hioc3b0000001e0a-att/H27gyouseki02.pdf
徳島県立農林水産総合技術支援センター水産研究課
http://www.pref.tokushima.lg.jp/tafftsc/suisan/