気候変動による影響
近年の地球温暖化はカンキツ産業に様々な影響を及ぼしています。春期の高温や夏秋期の干ばつが隔年結果※を助長するとともに、秋期の高温・多雨がみかんの浮皮を多発させるなど、品質低下を招くようになりました。
掲載日 | 2018年7月25日 |
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分野 | 農業・林業・水産業 |
地域名 | 中国四国(愛媛県) |
近年の地球温暖化はカンキツ産業に様々な影響を及ぼしています。春期の高温や夏秋期の干ばつが隔年結果※を助長するとともに、秋期の高温・多雨がみかんの浮皮を多発させるなど、品質低下を招くようになりました。
愛媛県県南予地域では、平均気温の上昇による温州みかんの高温障害の多発を受けて、夏場の高温にも強いブラッドオレンジの一つである「タロッコ」を導入しました。 近年の温暖化の影響により、秋が長くなり春が早まるとともに、冬季の-3℃以下の頻度が減り寒害が少なくなったことから、完熟生産が可能となりました(図2)。2008 年に栽培面積が7.9ha、生産量が2.1tでしたが、2013年には栽培面積が約24ha、生産量は140~150tに拡大し、市場で高い評価を受けています。
※気象災害・管理不良などを契機として多くの果実を着ける表年(on year)とほとんど着けない裏年(off year)が繰り返されることを隔年結果という。(出典:農研機構「農業技術辞典 NAROPEDIA」)