取り組み
東京メトロでは、台風や大雨に備えて水害対策を導入しています。駅の出入口を歩道より高い位置に設置(図1)するほか、止水板(図2)や出入口全体を閉鎖する防水扉(図1)を設置することで駅出入口からの浸水を防止しています。路上にある換気口には感知器を備えた浸水防止機を整備しています。
このような従来の対策に加え、東京都等が作成・公表している浸水予想区域図と気候変動による影響も考慮された中央防災会議「大規模水害に関する専門調査会」最終報告による浸水シミュレーションをふまえて追加的な対策を進めています。想定される浸水の深さに応じて一部の箇所では水深6mの水圧に対応できる浸水防止機(従来は2m対応)へ更新・設置を進めているほか、駅出入口では既存構造を利用して止水板(図2)の嵩上げや完全防水化を行っています。なお、既存構造で水圧に耐えられない場合は、建て替えを行うなどの対策を実施しています。さらに、トンネル内への大量浸水に備えて、要所に防水ゲート(図3)を設置しており、トンネルの断面を閉鎖することが可能です。万が一、浸水した場合は、ポンプでトンネル外に排水できるようになっています。