取り組み
オランダのロッテルダム市では、行政・民間事業者・市民が一体となって、水害対策と水環境を活かした都市開発を行っています(図1)。1953年に1800人以上もの死者を出した水害を受け、1万年に1度の暴風雨にも対応できるとされる大規模な防潮堤を建設しました。その後、2013年に策定したロッテルダム気候変動適応戦略では、従来の大型水害対策に加え、水と共存する都市開発を進めています(図2)。
この都市開発には、例えば、ウォータースクエア(普段は娯楽目的のスペースとして活用され、大雨時には貯水地となる水場)やグリーンルーフ(雨水を一時的に吸収するのに役立つ)、貯水機能を持った地下駐車場、河川や湿地帯の拡大、道路等の舗装に浸透性のある素材利用(図3)などが含まれます。このように適応策を取り入れた都市開発は世界中から注目を集めています。