気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)
パソコンの検索マーク
携帯の検索マーク
適応策データベース

モモ果肉障害発生軽減技術の開発

掲載日 2020年2月12日
分野 農業、森林・林業、水産業
地域名 中国四国(岡山県)/ 近畿(和歌山県)

気候変動による影響

モモの果肉障害には、「水浸状果肉褐変症(褐変症)」及び「赤肉症」と呼ばれる、外見からは認識できない障害があります。西日本のように夏の気温が高く、また降雨が多い条件において発生が多くみられることが確かめられています。近年、気候変動の影響によって、夏期平均気温が上昇していることもあり、対策が必要となっています。

取り組み

岡山大学を代表研究機関とする、モモ果肉障害対策技術開発共同研究機関(コンソーシアム)は、褐変症及び赤肉症の対策として、「機能性果実袋」(図1)を開発しました。この機能性果実袋には赤外線を大幅にカットできるチタンが塗布されているため、夏季の異常高温時に果実の温度の上昇を抑制する効果が認められています。また、樹体の吸水の抑制という点から障害の発生を防ぐため、「透湿性マルチシート」(図2)の開発もされました。このシートは超薄型プラスチックを素材としたもので、降雨を通さず、土壌中の水分はマルチシートの微細孔から大気中に蒸発させる機能を持っています。機能性果実袋と透湿性マルチシートを併用することで、高い障害軽減効果が得られます。

効果/期待される効果等

このような技術の導入によりモモの果肉障害の軽減が期待されます。2016年2月には、こうした研究結果をとりまとめた「モモの果肉障害対策技術マニュアル」が刊行され、生産農家への技術の普及が進められています。生産農家の高品質果実生産と収益性向上、さらに産地の活性化が期待されます。

図1 機能性果実袋
(出典:モモ果肉障害対策技術開発共同研究機関「モモの果肉障害対策技術マニュアル」)

図2 透湿性マルチシートをモモの樹冠下に敷いた様子
(出典:モモ果肉障害対策技術開発共同研究機関「モモの果肉障害対策技術マニュアル」)

出典
モモ果肉障害対策技術開発共同研究機関「西日本のモモ生産安定のための果肉障害対策技術の開発 研究成果集」
http://www.naro.affrc.go.jp/publicity_report/publication/files/momoseika_contents.pdf
モモ果肉障害対策技術開発共同研究機関「モモの果肉障害対策技術マニュアル」
https://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/up_load_files/pdf/momo_manual.pdf
関連情報
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構) 農業環境変動研究センター温暖化研究統括監室「地球温暖化と農林水産業」,
http://ccaff.dc.affrc.go.jp/

ページトップへ