気候変動による影響
兵庫県産のカーネーションは関西市場でトップシェアの品目であり、県を代表する花きの一つです。しかし、夏季の高温により秋季の品質低下が問題となっていました。
掲載日 | 2020年2月28日 |
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分野 | 農業・林業・水産業 |
地域名 | 近畿(兵庫県) |
兵庫県産のカーネーションは関西市場でトップシェアの品目であり、県を代表する花きの一つです。しかし、夏季の高温により秋季の品質低下が問題となっていました。
兵庫県立農林水産技術総合センターでは、冬季暖房で利用が進みつつあるヒートポンプ空調機(業務用エアコン)を利用し、夏季の夜間冷房による秋季品質向上のための対策を検討しました。その結果、夏季の日没後4時間を21℃で冷房することで、品質向上や到花日数※短縮ができることが分かりました。
具体的には、夏季の日没後4時間を21℃で冷房することについて、下記のような利点や条件が明らかになりました:
夏季に日没後4時間21℃設定の短時間夜間冷房を実施することで、秋季の秀品率が18%向上し、年末までに17%程度の売り上げ増加が試算できるため、関西市場でのトップ産地である兵庫県産カーネーションのブランド力維持に貢献できると期待されています。
(これらは、農林水産省「農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業」の成果の一部です。)
※到花日数とは、摘心から開花までに要する日数。
図1 処理方法別に見る茎の硬さ(茎を水平に持った時の垂れ下がる角度)
(出典:兵庫県立農林水産技術総合センター、淡路農業技術センター)
図2 冷房の稼働時間と施設内温度
(出典:兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター)
図3 処理方法別に見る開花までの日数
(出典:兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター)
図4 現地実証試験の様子
(出典:兵庫県立農林水産技術総合センター淡路農業技術センター)