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長期総合水資源管理計画の策定

掲載日 2020年2月10日
分野 水環境・水資源 / 農業、森林・林業、水産業
地域名 海外(アメリカ合衆国ワシントン州)

気候変動による影響

米国ワシントン州のヤキマ川流域は、数十億ドル規模の農業を支えている他、サケやニジマスが多く生息し、先住民族の生活や文化に大きく貢献しています。ヤキマ川流域は、過去15年のうち5年間も干ばつに直面しました。干ばつ年の水不足は、地域の生産性に多大な損害を及ぼし、気候変動がもたらすリスクが注目されることとなりました。また、第三次全米気候評価等の研究(注)において、この地域の気候変動による更なる課題も予測されています。

取り組み

先住民のヤカマ族の代表者、灌漑区域、環境団体、連邦・州・郡・市政府は、ヤキマ川流域の脆弱性を認識し、増大する水問題を解決するためのワーキンググループを2009年に立ち上げました。そして、今後30年間における計画である「ヤキマ川流域総合水資源管理計画(図)」が2011年に公表されました。この計画には、ヤキマ川流域の水供給を確保する一方で、魚類や野生生物の生息地の強化・保全を促進するという重要な視点も含まれています。

計画は期間的に3段階に分かれており、2025年までに完了する予定の第一段階では70,000エーカーの森林地が購入され、復元と流域保全のため管理が実施される予定です。また、水の保全、魚道の設置、輸送パイプラインや干ばつ救済用ポンプ施設の建設、河川復元事業といった対策等も含まれています。

効果/期待される効果等

管理計画が完全に実施される2040頃には、サケとニジマスの健全な個体数を支える安定した水供給が期待されています。また、干ばつ時においても割り当てられた水量の最低70%は供給できるため、農業関連の水需要も満たせると考えられています。

脚注
(注)U.S. Global Change Research Program「National Climate Assessment」
https://nca2014.globalchange.gov/

図 ヤキマ川流域総合水資源管理計画の全貌
(出典:U.S. Climate Resilience Toolkit「An Integrated Plan for Water and Long-Term Ecological Resilience」)

出典・関連情報
U.S. Climate Resilience Toolkit「An Integrated Plan for Water and Long-Term Ecological Resilience」
https://toolkit.climate.gov/case-studies/integrated-plan-water-and-long-term-ecological-resilience
Bureau of Reclamation, USA.「Yakima Basin Integrated Plan」
https://www.usbr.gov/pn/programs/yrbwep/2011integratedplan/

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