「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」は、気候変動による悪影響をできるだけ抑制・回避し、また正の影響を活用した社会構築を目指す施策(気候変動適応策、以下「適応策」という)を進めるために参考となる情報を、分かりやすく発信するための情報基盤です。

くまもとらしいエコライフの推進

掲載日 2021年2月25日
分野 普及啓発
地域名 九州(熊本県)

気候変動による影響

熊本市の年平均気温は100年あたり1.75℃の割合で昇温しており、これは日本の年平均気温の上昇(1.24℃/100 年)割合よりも大きくなっています(注)。また、真夏日と猛暑日、熱帯夜の年間日数も増加しています。このような夏場の熱ストレスの増大により、熱中症による救急搬送患者が増加しており、第五次熊本県環境基本計画では、適応策として取り組む分野の1つに「健康」が取り上げられています。

取り組み

熊本県では、熊本の気候や風土、習慣などに合わせて、県民それぞれが続けられるスタイルを選び、生活に取り入れて楽しみながら環境に配慮して暮らす「くまエコ(くまもとらしいエコライフ)」の普及が図られています。この取り組みを推進するため、「くまエコ学習帳」が作成されました(図1)。学習帳には、地球温暖化をはじめとする現在の地球が抱えている問題や原因、将来予測に加え、学校や家庭において「わたしたちができること」の取り組み例等が、わかりやすく挙げられています。
また、「くまもとらしいエコライフ読本 エコ住宅編」が発行されました(図2) 。本誌では、熊本の気候・風土に合わせて環境に配慮し、自然素材や自然エネルギー、省エネ・新エネ技術を取り入れた自然と共生できるエコ住宅 が提案されています。

効果/期待される効果等

「くまエコ学習帳」は、熊本県環境センター(熊本県水俣市)で小学校5年生に配布するほか地域の学習会やイベントで配布し、くまもとらしいライフスタイルの実践に繋げました。

くまエコ学習帳(令和2年3月制作版)の画像

図1 くまエコ学習帳(令和2年3月制作版)
(出典:熊本県ホームページ 「くまエコ学習帳でエコライフをはじめよう!」)

くまもとらしいエコライフ読本 エコ住宅編の画像

図2 くまもとらしいエコライフ読本 エコ住宅編
(出典:熊本県ホームページ 「くまもとらしいエコライフ読本~エコ住宅編~」ができました!(エコ住宅パンフレット))

脚注
(注)統計期間:1891年~2019年

出典・関連情報
熊本県ホームページ 「第五次熊本県環境基本計画」(2020年8月1日更新)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/49/5523.html
熊本県ホームページ 「楽しんでるモン♪ くまエコ」(2020年8月1日更新)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/49/5560.html
熊本県ホームページ 「くまエコ学習帳でエコライフをはじめよう!」(2020年8月1日更新)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/49/5509.html
熊本県ホームページ 「くまもとらしいエコライフ読本 エコ住宅編」(2020年8月1日更新)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/49/5544.html
熊本県ホームページ 「令和元年度(2019年度)版 熊本の環境~環境白書~」(2020年8月1日更新)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/49/5562.html
福岡管区気象台 「九州・山口県の気候変動監視レポート 2019」(2020年5月)
https://www.jma-net.go.jp/fukuoka/kaiyo/chikyu/report/report.html