気候変動による影響
福岡市の年平均気温は100 年あたり2.44℃の割合で上昇しており、これは日本の年平均気温の上昇の割合(1.24℃/100 年)よりも大きい値です(注1)。また、真夏日及び猛暑日の年間日数はいずれも10年あたり1.1日の割合で増加しています(注2)。さらに、熱帯夜の年間日数は、10年あたり4.7日の割合で増加し、冬日の年間日数は4.9日の割合で減少しています(注3)。
掲載日 | 2021年3月4日 |
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分野 | 普及啓発 |
地域名 | 九州(福岡県) |
福岡市の年平均気温は100 年あたり2.44℃の割合で上昇しており、これは日本の年平均気温の上昇の割合(1.24℃/100 年)よりも大きい値です(注1)。また、真夏日及び猛暑日の年間日数はいずれも10年あたり1.1日の割合で増加しています(注2)。さらに、熱帯夜の年間日数は、10年あたり4.7日の割合で増加し、冬日の年間日数は4.9日の割合で減少しています(注3)。
福岡県は、平成30年度に小学校5、6年生を対象にした「福岡県地球温暖化対策ワークブック『エコトン隊長と学ぶ 地球温暖化』」を作成しました(図1)。これは、地球温暖化を中心とした環境問題について、児童・生徒に「なぜ今そうなっているのか」「自分に今どういうことができるのか」などを主体的に考え、行動することを促すとともに、子どもたちを通じた家庭における地球温暖化対策の取り組みを促進することを目的としています。また、令和元年度には小学校3、4年生を対象にしたものが公表され、令和2年度末には中学生用も公表される予定です。
また、これらのワークブックを使用して環境教育を行う教員や保護者向けには、ワークブックの内容を補完するデータや解説等を掲載した『地球温暖化対策ワークブック資料編』や、授業等におけるワークブック活用の参考に学習指導要領及び教科用図書とワークブックとの関連をまとめた『活用表』が作成されています。
さらに、平成30年度、令和元年度には、福岡県立の社会教育施設で小学生を対象に、ワークブックを活用した環境教育学習会が開催されました。この学習会では、約40名の児童が、地球温暖化に関する講話や、海岸漂着物・間伐材を使った工作などの活動を通して、環境問題について学びました。
地球温暖化等の環境問題は、我々の日常生活に伴って発生するものであり、それらの問題を解決するためには、一人ひとりが環境の現状や課題について正しく理解し、自らの日常行動を変えていく必要があります。こうした環境教育は、環境に対する関心を喚起するとともに、共通の理解を深め、問題解決能力を育成することを通じ、各主体の自主的な環境問題への取り組みを促進するものとして期待されています。
図1 地球温暖化対策ワークブック
(出典:福岡県ホームページ「地球温暖化対策ワークブック小学校5・6年生用を作成しました!」)
図2 社会教育施設における環境教育学習会の様子
(出典:福岡県「令和元年版 環境白書」)
脚注
(注1)統計期間:1891年~2019年
(注2)真夏日とは、日最高気温が30℃以上の日をいい、猛暑日とは、日最高気温が35℃以上の日をいう。統計期間:1927〜2019年
(注3)熱帯夜とは、夜間の最低気温が25℃以上のことをいい、冬日とは日最低気温が0℃未満の日をいう。統計期間:1927〜2019年