Geographic Information System

GIS
基礎解説と操作動画

基礎から気候シナリオの
WebMap化まで一気通貫で学ぶ

基礎解説

1. GISの概要

目標
GISの基本的な概要を理解する

学習時間
約30分

2. GISソフトの種類と概要

目標
業務の目的に応じて各種GISソフトウェアから適切なツールを選定できる
学習時間
約1時間

3. GISデータを知る

目標
GISデータの構造や種類を理解する

学習時間
約1時間

解説と操作動画

基礎解説で学んだ内容を踏まえ、実際にGISソフト(QGIS)を使って、目的に沿った地図作成・WebMap公開までの一連の流れを習得します。

4. 初級編

目標
GISデータの入手・表示・編集・出力等、基本操作を習得する
学習時間
約2時間

5. 中級編1

目標
目的に応じた地図作成の為の手順や操作方法を習得する
学習時間
約2時間

6. 中級編2

目標
作成した地図をWeb形式に出力する手順の一例を習得する
学習時間
約2時間

基礎用語

本解説に出てくるGISの基礎用語について説明します。

No 1. GISの概要

目標
GISの基本的な概要を理解する
学習時間
約30分

1.1 GISとは

GISとはGeographic Information System(地理情報システム)の略称で、GISは現実世界の情報をPC上で扱い、それぞれのデータの位置関係に基づく解析や地図への出力を行うことができる技術である(図1-1)。

図1-1 実空間とデジタル化イメージ

GISの必要性・GISでできること

現実世界の情報を地図上に重ね合わせることで、それぞれのデータの位置関係を的確に把握することができるほか、場所に関する情報を集約・管理することができる。そのため、位置関係に基づいたより正確な情報の伝達や総合的な地域計画における意思決定のツールとして利用されている。
また、データを重ね合わせて可視化するだけでなく、それぞれのデータの空間的な関係性をもとにデータの加工や解析を行うことが可能である。

このようにGISは、地理情報を活用するための様々な機能を有しており、幅広い分野で活用されている。(図1-2)

図1-2 GISの活用事例

データ出典:国土交通省「国土数値情報(津波浸水想定データ)」
https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A40-v2_1.html)を加工して作成
ベースマップ出典:地理院タイル(https://maps.gsi.go.jp/development/ichiran.html

1.2 活用事例

気候変動適応分野においても、暑熱対策(暑さ指数(WBGT)の可視化等)や防災(ハザードナップ等)、気候変動影響予測・評価結果の可視化など様々な場面で活用されている。

1.3 デスクトップ型GISとクラウド型GIS

GISソフトウェアは、大きくデスクトップ型とクラウド型に分けられる。(表1-1)

デスクトップ型GIS

コンピュータにインストールしたアプリケーション上で操作するGISソフトウェア。デスクトップ型で閲覧するデータは、自身のパソコンに保存されているデータを読み込むことからオフラインでも使用できます。また、クラウド型GISに比べて比較的容量の大きなデータも扱うことができる。データが更新された際には、利用者は最新のデータを改めて取得し直す必要がある。

クラウド型GIS

インターネットを通じてwebブラウザ上で操作を行う(複数のユーザーが同時に閲覧できるものもある)。クラウド型GISは基本的にインターネット上のデータを表示するため、データのリアルタイム性は高い一方、デスクトップ型GISに比べて大容量のデータの描画や解析には不向きである。

表1-1 それぞれのGISの特性

デスクトップ型GIS
動作環境 アプリケーションを
インストールしたローカル環境
(インターネット接続不要)
データの
保存場所
使用するPC内に保存
データの
リアルタイム性
低い
(ユーザーが最新のファイルを
取得し直す必要がある)
データサイズ 比較的容量のあるデータも
扱うことができる
クラウド型GIS
動作環境 Webブラウザなどの
インターネット環境
(インターネット接続必要)
データの
保存場所
クラウド上に保存
データの
リアルタイム性
高い
(データが更新されると
すぐに反映される)
データサイズ 通信速度によっては
容量の大きいデータは
扱うことができない
デスクトップ型GIS クラウド型GIS
動作環境 アプリケーションをインストールしたローカル環境
(インターネット接続不要)
Webブラウザなどのインターネット環境
(インターネット接続必要)
データの保存場所 使用するPC内に保存 クラウド上に保存
データのリアルタイム性 低い
(ユーザーが最新のファイルを取得し直す必要がある)
高い
(データが更新されるとすぐに反映される)
データサイズ 比較的容量のあるデータも扱うことができる 通信速度によっては容量の大きいデータは
扱うことができない

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