Staff interview #13
木田 弥生(KIDA Yayoi)
林 文(HAYASHI Fumi)写真左から

気候変動影響観測研究室でアシスタントスタッフと高度技能専門員として働くお2人にお話を伺います。

気候変動適応センター(CCCA)でどのような仕事をしているか教えてください。

林:2020年の8月から、高度技能専門員として働いております。沿岸の生物や生態系についての調査の支援をしていて、具体的には地理情報システム(GIS)を使って分布地図を作ったり、そのためのデータをまとめたりしています。全国で調査がされていて、海藻やサンゴの生態系について、何年の何月何日にどんな調査で緯度経度はどの場所で何が観測された、というようなデータを揃えることが多いです。そのデータを地図上に置いて見やすくしたり、研究者がデータを使って統計的に解析を行うのですが、それを支援する資料を揃えたりしています。生物や生態系の研究をされている方は、どこに分布していますとか、どれくらいの密度でいますとか、今はこうだけど将来は地図上こういう分布になりそうですとか、そういうことを発表されることが多いんですけれども、それに使われるデータの元を作っています。GISに関わる仕事をされている方は多いと思いますが、その中でも特に沿岸生態系に関する仕事に関わっています。

木田:CCCAが発足した2018年12月、正式には、西廣室長達が着任された2019年4月から研究室の事務全般を担当しております。室員の出張や物品購入、研究協力等で外部の方との連絡や手続きを行っています。また、外部資金や、研究室内の予算管理等もしています。

林:国環研の予算の種類はたくさんあるのですが、それをアクロバティック(?笑)に管理する必要があってとても大変だと思いますよ。

木田:すごいフォローありがとうございます!

現在の仕事に就いたきっかけを教えてください。

林:夫の転勤に伴い、15年以上前につくばに来ました。ちょっと私珍しくて、環境とか生物が専門なわけではないんです。非常勤として働いていた国土地理院で地図を扱うことがあったり、産業技術総合研究所の地質部門でも派遣で働いたりしたので、GISのお手伝いができると思い国環研の公募に応募して採用していただきました。3年間勤めた後、夫が転勤して2年間東京にいたんですけれど、また夫の転勤でつくばに戻ってきて、そしてまたありがたいことにGISの仕事で雇っていただいたという感じです。

木田:酸性雨や大陸からの越境大気汚染等の観測をする大気圏環境部に1994年に採用されて、そこに長い年月おりました(笑)途中、他のセンターも経験し、現在は適応センターの配属になっています。

仕事で楽しい点と大変な点を教えてください。

林:元々生物が好きなので、生物や生態系の研究をしている方のお手伝いをすることがとても楽しいです。生物を研究されている方って、面白くて優しい方が多いです。自然が好きで生き物が好きだという方は自己本位じゃないんですね。だから本当に、分からないなりにも一生懸命に研究を理解してお手伝いが出来るようになれたらいいなと思っています。大変なことはあまりないです。色々と仕事を渡り歩いてきまして、仕事は辛い事が多いのが普通ですけれど、ここではないですね(笑)。

木田:確かに、生物系の方は面白い方が多いです。事務が仕事なので、出来る限り室員に負担をかけないようなやり方でやるにはどうしたらいいか、分からないことは相談する、ということを心がけて進めてまいりました。国環研のアシスタントスタッフの方々は、非常に仲が良くて、とても人間関係に恵まれている研究所だと思います。だから、長い年月これだけ勤められたというところに行き着きます。大変なことは、ないです!楽しかったという方が多かったと思いますね。やっぱり人に恵まれたんだなということを一番感じます。

これからの目標を教えてください。

林:研究者の研究を理解して、何が求められているか考えて、なかなか新しいことが覚えられないんですけれど、支援するような技術もどんどん新しいものが出てくるので、それに対する勉強もしながら関われたらいいなと思っています。

木田:研究室内の雰囲気も大事だと思いますので、これまで通り、皆さんとコミュニケーションを取りながら、出来る限り室員の皆さんにご負担をかけないようにというのを心がけて勤めていけたらと思っています。

出身地と趣味を教えてください。

林:出身は、宮崎県です。読書はずっと好きですね。今は、哲学者の國分功一郎先生の大ファンです。これまでは先生の講演があると行っていましたが今はコロナで行けなくなったのが残念です。それと、30代から40代にかけて数年に1度海外旅行をしていたんですけれども、あんまり人が行かない南の国の島がすごく好きで。。。最初に国環研で採用されたのも、「南の島のサンゴが好きです」とアピールしたことがもしかしたらあったのかなぁと思っています。

木田:茨城県の常総市で生まれ育ちました。家でじっとしていることが好きですが、旅行で温泉に行くのは楽しみのひとつです。もう一度行ってみたいと思うのは、青森県の不老ふ死温泉で、露天風呂が日本海の目の前に入り込んでいるんです。名前だけでインパクトありますよね。自然豊かなところで、作られた感じではなくて、自然のままというのがいいと思いますコロナのことがあってから、本当に歩かない、動かないってなってしまったので、ラジオ体操を極めようと始めました。

調査支援と事務の面から研究者を支えているお二人。「人間関係に恵まれ、長く働ける研究所」とおっしゃっていることが印象的でした。どうもありがとうございました!
取材日:2021年1月14日

ページトップへ