「気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)」は、気候変動による悪影響をできるだけ抑制・回避し、また正の影響を活用した社会構築を目指す施策(気候変動適応策、以下「適応策」という)を進めるために参考となる情報を、分かりやすく発信するための情報基盤です。

コラム「気候変動とは」

気候変動の影響への適応ってなんだろう???

このサイトは、気候変動の影響への「適応」について知ってもらいたくて作られました。
あ、でもまず、適応(てきおう)って言葉を聞いたことがありますか?
言い換えると、「変化する環境の中で(変化を活かして)安全に生活するために対策をすること」です。
……え、イメージがつきにくい?

では、ですね……。
例えば、あなたが夏の暑い日中に、外出するときを想像してみてください。
日差しはまぶしく、気温は35℃を越えています。何の準備もなく出かけると、暑さで熱中症になるかもしれません。
どうしますか?
きっと、帽子や日傘を使ったり、冷えたタオルを首に巻いたり、さらに水分の準備などをするでしょう。これは暑さによる熱中症対策をした。つまり、熱中症への「適応」をしたとも言えます。

あなたが家の中にいるときでも同じです。外の気温が35℃で、部屋を閉め切っていたら、室温は高くなっていきます。さて、どうしますか?
きっと、エアコンを適切に使って室温を下げたり、冷たい飲みものを飲んだり、人によっては窓を開けて風通しを良くしたりするでしょう。これも暑さによる影響(例えば熱中症)への「適応」をしたと言えます。

では、「気候変動の影響への適応」とはどういうものか考えてみましょう。

気候変動によって、100年位まえよりも、今のほうが暑くなって(地球温暖化)いたり、雪が降らなくなってきたりしています。また、最近、大雨がよく降ったりすることは、実感しているのではないでしょうか。
そして、この気候変動は、食べ物やみんなの健康などにも様々な影響を与えることが分かっています。しかも、今世紀の中頃以降には、その影響が今以上にひどくなっているかもしれません。

では、どうしたらいいのでしょうか?

そう。
暑ければ、帽子をかぶったり、エアコンを適切に使うように、気候変動への影響に対しても「適応」をすればいいのです。

このサイトでは、これまで世界や日本でどんな気候変動が起こってきたのか、どんな影響が起きているのか、みなさんが大人になった時にどうなっているのか。そして、どんな「適応」があるのかを、知ってもらいたくて作られました。
みなさんの大切な時間を少し下さい!

あ、読んでもらえますか! ありがとうございます! さぁ、時間がもったいない!
まずは、ページをめくって気候変動の

を見てみましょう!!!

コラム:気候変動とは

気温や降水などを長い期間で平均した状態のことを気候と言います。日本の気候を例に挙げれば、日本海側では、冬に雨や雪が多く、反対に太平洋側では晴れが多くなることや、夏暑く、冬に寒いことも気候と言えるでしょう。

この気候は、常に一定ではなく、変動しています。その要因には、「①自然の要因」と「②人の活動による要因」の二つがあります。

①は、太陽の活動や火山の噴火、大気や海洋の変動などの人の活動とは無関係な自然現象によるものです。
②は、人間が化石燃料を燃やして電気を作ったり使ったりするときに出した温室効果ガスによるものです。

①だけが要因である普通の気候変動に、②の効果が加わることで、気候変動はより強く、早く表れるようになってきています。ここでは、「②人の活動による要因」が加わった気候変動を単に気候変動と呼んでいます。