洪水リスクファインダー
MS&ADインターリスク総研株式会社
業種:金融業、保険業
掲載日 | 2024年5月29日 |
適応分野 | 自然災害・沿岸域 / 経済・産業活動 |
会社概要

MS&ADインターリスク総研は、MS&ADインシュアランスグループにおけるリスク関連サービス事業の中核企業であり、提供サービスはリスクマネジメントに関するコンサルティング、調査研究、セミナー開催、講演・執筆などを行っている。
気候変動による影響
気候変動の影響により、洪水の頻度と規模が激甚化することが想定されており、洪水リスクに対する対応のニーズが高まっている。先進国を中心に洪水ハザードマップが作成・活用されているが、過去に例を見ない災害に備えるには、将来の気候変動の影響を加味する必要がある。
適応に関する取り組み
当社は、全世界を対象に、洪水リスク分析から将来の気候変動の影響分析まで可能なウェブサービスを開発した。本サービスには、MS&ADインシュアランスグループホールディングスと東京大学、芝浦工業大学との共同研究に基づいて開発されたハザードマップを搭載している。
・ハザードマップの特徴
本サービスは全世界をカバーしており、公的機関からのハザードマップが公表されていない地域であっても、現在気候および将来気候における洪水リスクを把握することができる(図1)。空間解像度が500mのマップについては、無償公開を行っている。
・本サービスの機能
特定の拠点について、詳細な洪水リスクを把握したい場合には、対象拠点の情報を登録することで、90m解像度(日本国内は30m解像度)のハザードマップから洪水による浸水深と被害額の推定結果を定量的に確認することができる(図2)。また、浸水深や被害額、影響日数等の数値について、データとしてダウンロードできるようになっている。 従来のコンサルティングサービス等に比べて、手軽に低コストで洪水リスク分析を実施することができるようになり、このサービスを通じて社会全体の気候変動リスク低減に貢献する。
効果/期待される効果等
本サービスは、自社拠点やサプライチェーンの洪水リスクを管理できることに加えて、多様な気候変動シナリオに対応しており、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」に沿った財務リスク(物理的リスク)の把握・開示に活用できる。


出典・関連情報