ICT技術を活用したICTブイ 海洋環境の“見える化”システムの開発
株式会社NTTドコモ
掲載日 | 2017年9月22日 |
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適応分野 | 農業・林業・水産業 |
会社概要

株式会社NTTドコモは、すべてのお客さまにより便利で快適な生活をご提供するために作ってきた土台の上に、より新しい生活、社会を創り上げていきたいと考えている。「あなたと世界を変えていく。」をブランドスローガンとし、ドコモだけでなく、あらゆる「あなた」と共に考え、ドコモが培ってきたテクノロジーをオープンにし、挑戦していく。
適応に関する取り組み
地球温暖化による気候変動は、海洋環境にも影響を与え、水産業においては品質低下・収量減少といった問題に結びつくことで、漁業従事者の減少、ひいては、産地自体の衰退にまで繋がるような社会課題にまで発展してきている。
水産業のうち養殖業においていえば、海水温・比重などの環境情報は、品質・収量の観点からも、役立つ情報として重要視されているが、ドコモの水産ソリューションである「ICTブイ 海洋環境の“見える化”システム(以下、本システム)」では、ICTブイに具備したセンサから、海水温・比重などを測定し、そのデータはクラウドにアップロードされることで、現場の生産者は自らのスマートフォンやフィーチャーフォンで、いつでも・どこでも、情報閲覧が可能となる。
本システムを使うことで、一定の生産効率の向上は実現できるが、確実に収量が向上するというものではない。しかしながら、海水温・比重などをデジタル化することで今まで見えなかったものが、実際の養殖現場において見えるようになる。それらが、新たな“気づき”へと繋がることで、現場発のイノベーション創出が期待される。ドコモは、ビジネスパートナーと共にこのソリューションを成長させ、気候変動による海洋環境に適応しつつ、生産現場に寄り添いながら社会課題への対応を図ることで、水産業の持続的な発展に寄与していきたい。
【本システムの概要】
- ■ ICTブイ本体
- ICTブイに具備する海水温・比重センサーで測定したデータを、ドコモ通信ネット ワークを介し1時間単位でクラウドへアップロードする。蓄電池式となっており商用 電源は不要。
- ■ アプリ・クラウド部
- ○ アプリの主な機能
- ① 海水温、積算温度、比重などのデータ閲覧機能
- ② データのグラフ表示及び一覧表示機
- ③ ICTブイの設置場所・電池残量把握などの管理機能
- ④ 生産者同士でデータを見ながらコミュニケーションを図るための掲示板機能
- ⑤ 作業管理のための日誌機能
- ⑥ 過去データを分析するためのCSVダウンロード機能
- ⑦ 所定の値を超えた際に通知するアラート機能 など
【本システムの全体概要】

【本システムの取扱い】
ドコモは、2017年10月頃から全国の法人営業チャネルを活用し販売予定。
※本製品は、宮城県東松島市(牡蠣)、宮城県松島町(海苔)、佐賀県(海苔)、熊本県熊本市(海苔)における実証実験等の研究成果と知見に基づき、アンデックス(株)、セナーアンドバーンズ㈱及び㈱NTTドコモの3社により開発