「窓からECOシェアプロジェクト」~室内熱中症から子どもたちを守るために、外付日よけ「スタイルシェード」を寄付

株式会社LIXIL

業種:製造業
更新日 2022年8月10日
掲載日 2019年12月19日
適応分野 国民生活・都市生活 / 健康

会社概要

株式会社LIXILロゴ

LIXILは2011年に、国内の主要な建材・設備機器メーカー5社が統合して誕生し、以後、世界的ブランドを傘下に収め、日本のものづくりの伝統を礎に、日々の暮らしの課題を解決する高品質な製品をグローバルで幅広く提供している。

気候変動による影響

夏の熱中症のリスクが年々高まっており、熱中症で救急搬送される人は国内で年間約6万5千人にものぼる。熱中症は屋外だけでなく室内で発症するケースも多く(救急搬送される人の約4割が住居で発症)、場合によっては命に関わることもある(注1)。

適応に関する取り組み

LIXILでは事業を通じて環境問題や社会課題の解決に取り組んでおり、その重点テーマの一つに「水の保全と環境保護」を掲げている。この一環で「気候変動の緩和と適応」という社会課題への取組を推進するために、住まいにおける「省エネ」と「健康」の両立について広く伝えていくための啓発活動を実施している。具体的には、「室内温度」に着目し、「省エネ」かつ「健康・快適」な暮らしを実現するために住まいでできることを、学びや体感を通じてお客さまとともに考え取り組んでいく活動「THINK HEAT ~考えよう ヒトと地球にやさしい温度~」を2018年4月から開始しており、室内温度について考えるきっかけとなることを目指している。

この「啓発」中心の活動をさらに発展させたものが、「窓からECOシェアプロジェクト」(図1・図2)である。このプロジェクトは、室内熱中症から子どもたちを守るために、お客さまにご購入いただいた地球温暖化の緩和につながる断熱窓・ドアなどの対象商品の売り上げの一部によって、地域の保育所・幼稚園に弊社商品の外付日よけ「スタイルシェード」(図3)を寄付するというものである。気候変動の緩和と適応の推進を担う自治体に声をかけ、LIXIL、ビジネスパートナー様、お客様とともに「緩和」と「適応」の持続可能な活動モデルを実施している。
2019年にはビジネスパートナー58社と共に九州エリアの5自治体(福岡市、古賀市、長崎市、北九州市、鹿児島市)の保育所など各1施設、計5施設に寄付した。対象期間に販売した商品によるCO2 削減貢献量(注2)は508トンであった。
2020年からは北関東・甲信越にて3年継続の活動をスタートした。初年度はビジネスパートナー62社と共に6自治体(宇都宮市、前橋市、水戸市、長野市、新潟市、甲府市) の保育所など各1施設、計6施設に寄付した。対象期間に販売した商品によるCO2 削減貢献量は1,943トンであった。
2021年はビジネスパートナーと150社と共に、北関東・甲信越、関東、関西の15自治体(高崎市、那須塩原市、つくば市、長岡市、松本市、甲斐市、所沢市、八王子市、市原市、横浜市、和歌山市、橿原市、豊中市、京都市、高砂市)の保育所など各1施設、計15施設に寄付した。対象期間に販売した商品によるCO2 削減貢献量は6,533トンであった。
2022年からは、さらに中国エリアでも3年継続での活動をスタートし、プロジェクトに参画するビジネスパートナーの数は約180社、18以上の自治体との連携を予定している。

【商品の説明】外付日よけ「スタイルシェード」
熱中症の約4割は家の中で発生しており、室内への熱の流入の大部分が「窓」からである。そのため窓際の熱の侵入対策は非常に重要で、特に窓の外側で陽射しをカットすることが最も有効である。「スタイルシェード」は、太陽の熱の80%以上を窓の外でシャットアウトできるため、室内の温度上昇を十分に抑えることができる。使わない際は生地部分を収納できるため、片付けには手間がかからず、また、台風の季節が来ても安心である。

効果/期待される効果等

設置した保育所では日射遮蔽の効果を実感していただいており、子どもたちの安全・安心な生活に貢献できる。
この活動を今後広げていくことで、自治体と協働した各地域での室内熱中症の予防啓発、さらには気候変動の緩和と適応の対策の一助となることが期待される。
高性能窓の売り上げの一部を社会課題の解決に寄付することで、事業活動を通じた「緩和」と「適応」の持続可能な活動モデルを構築することができる。

図1「窓からECOシェアプロジェクト」のめざす姿
図2「窓からECOシェアプロジェクト」のイメージ
図3 外付け日よけ「スタイルシェード」

脚注
(注1)総務省消防庁令和3年10月報道発表資料より
(注2)算定方法 :新築やリフォームを検討するお施主さまの住宅の窓がアルミサッシ+単板ガラス、玄関ドアが非断熱仕様だと想定し、

  • 新築:すべての窓(18窓)・玄関ドアとも現在販売している製品に置き換わった場合
  • リフォーム:居室の9窓に内窓が設置される場合、もしくは現在販売している製品に置き換わった場合、また玄関ドアは現在販売している製品に置き換わった場合の省エネルギー基準地域区分「6地域」を代表地域としたCO2排出削減効果をCO2削減貢献量として算定しています。住宅の間取りは「自立循環型住宅への設計ガイドライン」の標準住宅の温暖地モデル(2階建て木造住宅、延床面積120.08㎡、18窓)を想定しています。
  • ※ 窓または玄関ドアのみの効果を比較するため、躯体の断熱性能は、新築の場合は平成28年省エネ基準適合レベル、リフォームの場合は昭和55年省エネ基準適合レベルでそろえて算出しています。
  • ※ 住宅の大きさや間取り、機器類、生活者人数、生活パターン、地域によって数値は異なります。目安としてご利用ください。
  • ※ 省エネルギー基準地域区分別に算定を行っているので、地域区分により数値が変わります。

ページトップへ