エアコン室外機の節電対策:「グレタコ-ト」と「省エネカバ-」

合資会社GS工事

業種:建設業
掲載日 2021年2月9日
適応分野 健康 / 産業・経済活動 / 国民生活・都市生活

会社概要

合資会社GS工事ロゴ

合資会社GS工事は、エアコン室外機の節電対策として、節電塗装および省エネカバ-設置工事を主として施工する会社である。また、キュービクル・制御盤・通信設備に対する節電対策にも対応している。節電塗装として、水性遮熱・断熱塗料「グレタコ-ト」を販売している。

気候変動による影響

ヒートアイランドや地球温暖化による気温上昇により猛暑日日数が増加している。これに伴い外気温・輻射熱が上昇し、室内温度が高くなると、室内での熱中症リスクが上昇する。

外気温・輻射熱の上昇は、設備にも影響を及ぼす。外部に設置されているエアコン室外機・電力設備・通信設備・自動販売機等の内部温度が上昇し、無駄な電力を消費し、さらに内部機器に大きな負荷がかかることで故障の原因となる。

動物にも大きな影響が出ている。例えば、牛舎・豚舎・鶏舎・厩舎等の屋根表面温度は、夏季には70℃を超えることもあり、室内に赤外線が多く放射されることで、熱ストレスの大きな原因となっている。

適応に関する取り組み

エアコン室外機(以下、室外機)の周辺温度が、夏季には70℃程度にまで上昇することがある。また、冬季には霜が室外機に付着し、凍結することもある。このような室外機の設置環境においては、エアコンが多くの電力を消費するため、下記のような節電対策の導入が必要となる:

  • 夏季: 室外機周辺の高温化を防ぐ対策の導入(熱くなった室外機を冷やすために、より多くのエネルギーの使用が必要となる)
  • 冬季: 室外機周辺の低温化を防ぐ対策の導入(冷たくなった室外機を温めるためには、より多くのエネルギーの使用が必要となる)。

上記について、以下のような物理的な対策がある。しかし、その対策を施した場合の課題も存在する:

  • 夏季の周辺温度の上昇を低減するために、室外機に水を噴霧する → 室外機の熱交換器にシリカ等が付着し、故障の原因となる。
  • 室外機によしず・遮光ネットをかけて日陰をつくる → 強風時に飛ばされてしまう。

当社は代替となる対策として、高機能水性遮熱・断熱塗料「グレタコ-ト」を開発した。この塗装により、夏季において、約70℃になる室外機の周辺温度を約40℃に下げることが出来る(図1・図2)。

また、室外機及び周辺に本塗装を施した上に、さらに塗布したカバ-(「省エネカバー」)を(外断熱)熱交換器に設置することで、夏季には直射・輻射熱を遮り、周辺温度を下げることが出来る。冬季には霜の付着・冷気を抑えることで、暖房効率を上げることが出来る(図3)。

これらの施工により、年間平均10%~20%の消費電力削減が期待される(室外機の設置環境により異なる)。

効果/期待される効果等

高機能水性遮熱・断熱塗料「グレタコ-ト」の塗装により省エネ効果が期待される。夏季において同じエネルギー量を使用した場合に、塗装済み設備は未塗装設備よりも室温を下げることができるため、熱中症リスクを抑制することが期待される。

室外機及び周辺への塗装例(左)とそのサーモグラフィー(右)

図1 室外機及び周辺への塗装例(左)とそのサーモグラフィー(右)

室外機及び周辺への塗装前の様子(上左)とそのサーモグラフィー(上右) / 同設備への塗装後の様子(下左)とそのサーモグラフィー(下右)

図2 室外機及び周辺への塗装前の様子(上左)とそのサーモグラフィー(上右)
同設備への塗装後の様子(下左)とそのサーモグラフィー(下右)

室外機省エネカバ-設置例(左)とそのサーモグラフィー(右)

図3 室外機省エネカバ-設置例(左)とそのサーモグラフィー(右)

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