床上浸水時の保険金自動算定サービスの開始

損害保険ジャパン株式会社

業種:金融業、保険業
掲載日 2024年1月16日
適応分野 自然災害・沿岸域

会社概要

株式会社ヒノキヤレスコロゴ

損害保険ジャパン株式会社は、国内損害保険事業を中心に、海外保険事業、国内生命保険事業などさまざまな事業を展開しているSOMPOグループの一員である。 SOMPOグループの中核会社として、顧客の安心・安全・健康に資する最高品質のサービスを提供し続けることで、持続可能な社会の実現に貢献を目指している。

気候変動による影響

昨今、日本国内では毎年のように大型の台風や集中豪雨による水災が発生している。これまで水災の被害においては、当社の調査担当者が被害にあった物件所在地を訪問し、浸水高を測定することによって支払う保険金を計算していた。しかし、一度に多くの人々が被害にあう大規模な水災が発生した場合は迅速な訪問が難しく、保険金の支払いに時間を要するケースがあった。

適応に関する取り組み

当社は、火災保険の床上浸水による事故の保険金請求において、契約者がスマートフォンで撮影した被害状況をもとに保険金の概算を算出するサービス「SOMPO水災サポート」を、AI機械学習の活用に優れたシステム開発会社であるテックユニオン株式会社(旧:株式会社イードリーマー)と共同で開発し、2020年10月に提供を開始した。

「SOMPO水災サポート」は、「LINEによる保険金請求サービス(注)」の新機能として開発された。個人用火災総合保険に加入している物件が床上浸水による被害にあった場合に利用できる。契約者は、ガイダンスに従って契約内容を入力し、被災した家や部屋を被害箇所と500~600mlサイズのペットボトルを一緒に撮影して画像を送信する。画像にもとづき、AIがペットボトルを認識し、その高さを基準に浸水高が測定され、保険金の目安が自動算出される(図)。

効果/期待される効果等

契約者は、自動算出された測定結果と概算保険金を確認し、損保ジャパンに送信することが可能であるため、速やかな保険金の受け取りが可能となる。本サービスをご利用する契約者からは、「ペットボトルとスマートフォンだけで保険金請求の手続きができるのは便利」などの意見が寄せられ、最短で即日の調査完了が可能となることから、顧客満足度における高い評価を得ている。

今後、個人用火災総合保険以外の保険商品でも利用できるよう検討を進めている。また、事故受付後、保険金支払額を自動算出し、即時に入金まで完結するサービスの実現も目指している。

「SOMPO水災サポート」利用イメージ
図 「SOMPO水災サポート」利用イメージ

脚注
(注)損保ジャパンが2018年10月から開始した、スマートフォン上で保険金の請求ができるサービス

ページトップへ