北極海航路支援サービス
株式会社ウェザーニューズ
掲載日 | 2018年4月3日 |
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適応分野 | 産業・経済活動 |
会社概要
世界最大の気象・海洋情報サービス会社(東証1部)。ウェザーニューズは、1970年の海難事故を経験した創業者・石橋博良の「船乗りの命を守りたい」という想いがきっかけとなりにより1986年に創業された。
近年、猛威を振るう台風、ハリケーン、サイクロンや局地的な豪雨による洪水などの増加・多様化する気象リスクへの対策は日々の生活や産業にとってより重要なテーマとなっている。 ウェザーニューズは、各地で発生する気象・地象現象を正しく把握するための独自の観測インフラの開発や、各国の気象・地象リスクを深く理解することで全世界一人一人に本当に役立つ気象サービス・リスクコミュニケーションサービスを、 現在、世界約50カ国のお客様へ、24時間365日、地域の方々とともに提供中している。
適応に関する取り組み
地球の温暖化と共に北極海の海氷が劇的に減少している。極域の海氷減少は、温暖化による負の影響と捉えられる一方、適切な航行に係る支援情報があれば、これまでは通れなかった北極圏を航行できるようになってきている。北極海航路開拓は、地球温暖化をポジティブに捉えた適応事業でもある。
北極圏航路は、例えば日本とヨーロッパを結ぶ際、喜望峰経由に比べれば半分、スエズ運河経由に比べると4割短縮できる。海運会社は、燃料費が大幅に削減でき、海賊に襲われる心配もない。しかしながら、北極海には海氷があり、気象条件も厳しいため、適切なルートと正確な気象に係る情報が海運会社にとって不可欠である。
そこでウェザーニューズは、北極海航路支援サービスの検討を開始した。当時、北極海を観測可能な衛星は何基かあったが、海氷を撮影する分解能が低かったり、上空の雲で十分な海氷の状況は把握できなかった。そこで、独自衛星(WNISAT-1R)をベンチャー企業と共同で開発・打ち上げ、北極圏の海氷を常時観測し、海氷の予測情報を用いた運航支援サービスを行っている。