高い通気性を持つ化学防護服による現場における暑熱対策

東レ株式会社

業種:製造業
掲載日 2021年5月20日
適応分野 健康

会社概要

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繊維、機能化成品、炭素繊維複合材料、環境・エンジニアリング、ライフサイエンス等製品の製造・加工および販売

気候変動による影響

化学防護服は粉塵や液体などの侵入を防ぐべく、素材の密度を高めたり、フィルムラミネートすることにより防護するケースが一般的である。その反面、通気性を犠牲にせざるを得ないため、特に夏場や暑熱環境下においては、衣服内温湿度が上昇し、作業員の熱中症リスクが発生している。気候変動による更なる気温上昇により、熱中症リスクが高まることが危惧される。

適応に関する取り組み

当社の化学防護服LIVMOA高通気タイプ(図1)は、空気清浄機等で使用される帯電不織布を使用しており、高い通気性を保持しながら、帯電層により細かな塵埃の侵入を防ぐことが可能となった(図2)。JIS T 8115化学防護服タイプ5(浮遊固体粉塵防護用密閉服)に適合しながら、通気度96cc(注1)という今までにない高い通気性により、最大31%の衣服内温湿度低減を実現した(注2)。衣服内温湿度の低下は、本製品を着用している作業員の熱中症リスクの低下につながる。

脚注
(注1) 他社品は0cc~30cc程度(当社調査に基づく)。
(注2) 他社製品に比べ、LIVMOA®は衣服内湿度が、足踏み時で最大31%Rh低減した。

効果/期待される効果等

化学防護服を着用する現場では、安全性を優先せざるを得ないため、未だ効果的な暑熱対策が少ないのが現状である。このような中LIVMOA高通気タイプを普及させることにより、少しでも多くの作業員の熱中症のリスクを低減できることを期待している。

図1 LIVMOA高通気タイプ
図2 東レ帯電不織布トレミクロン不織布構図

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