リアルタイム災害情報地図サービス「レスキューWeb MAP」

株式会社レスキューナウ

業種:情報通信業
掲載日 2022年9月15日
適応分野 自然災害・沿岸域 / 産業・経済活動

会社概要

株式会社レスキューナウロゴ

株式会社レスキューナウは、災害、交通、気象などの危機管理情報の配信サービスを行うコンテンツ事業と、緊急時の初動体制構築の支援や訓練、独自に収集した情報を災害対応にお役立ていただく為の各種ツール、防災備蓄品の企画・制作・販売も行っている。

気候変動による影響

水害、地震、豪雪等、日本は言わずと知れた災害大国であり、如何に災害から人々を守るかは、SDGsやESGといった視点からも最重要課題の一つであると言える。とくに最近は豪雨被害など気候変動による災害も大きな問題となっており、刻一刻と変化する情報を正確に捉えることは、危機管理行動を促し被害を最小限に抑えるために重要である。

適応に関する取り組み

「レスキューWeb MAP」は、当社が24時間365日収集している災害や交通・ライフライン情報等を、お客様やお客様の関係先をプロットした地図上にリアルタイムに表示するクラウドサービスである(図1)。

当該サービスは、災害・危機の発生をアラートメールで覚知し、地震・河川氾濫・浸水害などのリスクやライフラインの稼働状況を一元的に把握、被災地域の拠点を自動抽出するなど、災害発生時の初動対応に必要な情報の集約を可能とする。

配信する情報(図2)は、当社の危機管理情報センター(注1)において常時災害発生から終息までを監視、収集している情報であり、「レスキューWeb MAP」ではそれらの情報の危機の範囲、規模、概要を地図上にリアルタイムで表示しており、内閣府・気象庁等の配色ルールに対応した配色(注2) で表示している(図3)。

また、予めお客様のオフィスや取引先工場を登録しておくことで、「レスキューWeb MAP」上の最新情報と連動して影響がある拠点を自動でリストアップすることができる。その際、災害・危機情報のカテゴリやレベルでの絞り込みや、時間的に遡っての経過の確認(タイムスライダー機能により一週間前まで)が可能となる。さらに、お客様の店舗施設等 の稼動データとの連携も可能である。例えば、各拠点に設置した気象センサー情報と連携した場合、センサーより取得した風向きや風速データから、屋外の資材や什器の扱いに関する指示判断の材料に活用できる。小売店のPOSレジと連携した場合には、POSレジが稼働している=被害が少なく営業継続できる可能性あり、など事業継続の判断材料の一つとして活用できる。

尚、「レスキューWeb MAP」で災害別に表示される主な機能は、以下の通りである。

災害種別 主な機能
警報 気象庁発表の気象特別警報・警報・注意報を地図上に色分け表示。特別警報・警報についてはアイコンでも表示
洪水・浸水(河川) 気象庁発表の「指定河川洪水予報」「洪水警報」「大雨警報(浸水害)・洪水警報の危険度分布(統合版)」をもとにそれぞれ危険度別に色分け表示
土砂災害 気象庁提供の「大雨警報(土砂災害)危険度分布」を1㎞メッシュ単位で表示
台風 発生中の暴風域に入る確率を約50㎞四方メッシュで色分け表示。3時間ごと、1日先から5日先まで対応
地震 震度3以上の地震が発生した場合に市区町村単位で震度を色分け表示。震度での絞り込み表示も可能
噴火 気象庁発表の噴火警戒レベル等を市区町村単位で色分け表示。火山を中心とした円を3つまで表示(1㎞単位、100㎞まで)
津波 指定した標高以下のエリアをメッシュ表示(1m単位、40mまで)

効果/期待される効果等

「レスキューWeb MAP」により様々な発表元の情報とお客様への影響を視覚的に捉えることができ、必要な危機情報の収集、お客様への影響分析、経営陣への報告などの対応を迅速に行うことができる。

例えば、大雨による河川氾濫や浸水の可能性がある拠点を抽出する場合、刻々と変わる気象庁や自治体の発表情報と自社や取引先の住所リストを突き合わせていた作業が、「レスキューWeb MAP」では一瞬で対象拠点がリストアップされる。

このように、自社拠点およびサプライチェーンへの影響把握にかかる時間を大幅に短縮することが可能となる。

レスキューWeb MAPイメージ
図1 レスキューWeb MAPイメージ
配信情報一覧
図2 配信情報一覧
危険度別色分けの例(河川機能のイメージ)
図3 危険度別色分けの例(河川機能のイメージ)

脚注
(注1) レスキューナウが運営する「危機管理情報センター(RIC24:Rescuenow Information Center 24))」。24時間365日ノンストップで情報を監視・収集・配信し続けている。夜間休日に発生した危機もリアルタイムで最新情報を提供する。
(注2) 国土交通省 気象庁ホームページ 指定河川洪水予報
https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/flood.html

ページトップへ