①かん水
少雨による茶葉の生育抑制等を防ぐため、スプリンクラー等の施設によりかん水を行う事が望ましい。三番茶芽生育期の干ばつが、一番茶に及ぼす影響が最も大きいとの報告(中野他 2017)もある事から、三番茶芽生育期(主に7月)は重点的にかん水する。
②土壌水分の蒸発抑止
茶園にマルチ(プラスチック資材や敷草等)を敷設し土壌水分の蒸発を抑止する。改植・新植後間もない幼木園や、台切りや中切り等の剪定を行った茶園においては、少雨の影響を受けやすいと考えられることから、かん水も含めた少雨対策はこれらの茶園を優先して実施する(農林水産省2017)。
気温上昇に伴う耐凍性確保の遅れや、萌芽期・摘採期の早期化に対応する為、従前より長期に凍霜害対策を行う。防霜ファン*が広く普及しており、節電型(気温差制御)のファンも開発されている。一番茶の霜害は、茶業経営上最も大きいダメージを被る為、万全の回避対策が行われている。
*上空の温かい空気を下方に吹き下ろすことで空気を撹拌し、樹冠面の気温を 高めることにより防霜を図る(奈良県 2022年4月18日参照)