7-7. 適応策の例(国民生活・都市生活分野)

サクラ開花時期の変化への適応の例

  • 地球温暖化とサクラの開花日との間に相関があり、それによって観光客の入込数に深刻な影響を与える可能性があることを明らかにしています※1
  • 例えば、東北地域が全国の他の桜祭りよりも恵まれている点に、祭りがゴールデンウィークと重なることが挙げられます。温暖化によりサクラの開花が早まれば、ゴールデンウィークから開花時期がずれてしまい、客が遠のくことや営業収入が落ちることが予測されています。
  • これを機に、同地域の新しい観光資源に目を向けようという試みも検討されています。
※1.桜井・小堀(2012)「地球温暖化に対する弘前さくらまつり関係者の意識」 人間と環境、38(3)、p.25-28.
新しい観光資源として、具体的には以下の案が挙げられています。
  • ゴールデンウィークにサクラが咲いていなくても、このときにもう一つの日本一であるりんごの花を見てもらう。
  • サクラの開花が早まった場合、次に咲くりんごで祭りを開くという地域の資源を活用する発想にもつながっています。