1. 影響調査に参加する(市民科学)
気候変動によって今後どんな影響がどの程度あるのか、最新の科学でも確実な予測をすることはできません。また、地域ごとに現れる影響が違ってくることも考えられます。
気候変動の影響に関する全国各地の長期的な情報や記録があれば、影響評価や適応策検討の参考とすることができます。中でも、生き物の分布の変化など機械での計測が難しいものもあり、地域にお住まいの皆さんから寄せられる目撃情報や身近に起こった変化などの情報がとても役に立ちます。
誰でも参加できる市民参加型の調査が各地で実施されていますので、ぜひ参加を検討ください。
- 国立環境研究所「生物季節モニタリング」
市民調査員にご登録後、植物の開花時期や鳥の初鳴きなどの「生物季節」をお住まいの地域で調査・報告いただきます。 - 環境省COOL CHOICE「気候変動いきもの大調査」
地球温暖化の影響で、見られる場所や時期が変わったいきものを見つけて、スマートフォンで写真を撮って投稿する、いきもの調査です。スマートフォンアプリ「Biome」を使って、ゲーム感覚で参加することができます。 - 環境省「いきものログ」
市民参加型のいきもの調査に参加できるウェブサイト・アプリです。環境省・自治体、地域のNPOなどが地域で特定の動植物の分布調査を行っていることもあります。 - A-PLAT「調査に参加しよう」
上記で紹介した市民参加型調査の他、生き物調査の情報や意識調査の結果などをご紹介しています。
自治体やNPOなどでの市民参加型調査
お住まいの自治体や気候変動適応センター、NPOなどでも生き物調査や、気候変動影響情報収集などを行っている場合があります。ご興味があれば探してみましょう。
- サンゴマップ実行委員会「日本全国 みんなでつくるサンゴマップ」
みなさんからダイビングやシュノーケル時に観察されたサンゴの分布や白化の状況などの情報を投稿していただきサンゴの状況が分かるマップを作っています。 - 日本環境協会「こどもエコクラブ」
幼児から高校生までならどなたでも参加できる環境活動のクラブです。生き物調査や、防災の取組などを行っていることもあります。
- 過去に実施された市民参加型の調査の例
[1] 環境省東北地方環境事務所,「東北の自然とくらしウォッチャーズ」の実施について
[2]信州気候変動適応センター,自宅でセミ調べ_2020 簡易マニュアル
[3] 岐阜県,「気候変動探偵局~生き物大移住計画を調査せよ!~」
[4]京都府環境部地球温暖化対策課,気候変動に適応した魅力的な京都をつくる!
2. 適応に関する取り組みに参加する(市民参加)
国や多くの自治体が適応に関する計画を立てています。ただし、その計画に基づいて、実際に気候変動の影響を低減させるには、地域やご家庭、職場などでの、みなさん1人ひとりの協力が必要です。 地域では過去の災害経験を元に、影響を低減させるための知恵や経験を蓄積していることもあります。地域で予測される気候変動影響や、地域の状況に合った対策を知り、周りの人びとと協力しながら適応を進めていきましょう。
適応のセミナーやイベントなどへの参加
- A-PLAT「イベント一覧」
気候変動影響を知るセミナーや、地域への影響や適応策、自分たちにできることについて話しあったりするワークショップなどが各地で開催されています。ご関心のあるイベントに参加してみましょう。
豪雨災害への備え
- 国土交通省「みんなで作る地区防災計画」
地域住民が作成する防災計画の必要性や、策定ガイドラインを紹介しています。地域のみんなで、気象災害に備えましょう。
生活・健康
- 環境省「クールシェアについて」
夏の暑い日に、涼しい場所に人が集まり、涼をわかちあって過ごすことを「クールシェア」と言います。熱中症対策をとったまま、エアコンの使い方を見直し、エネルギー消費を減らすことができますね。家族やご近所に声をかけあってお茶会をするなど、涼しいところで楽しく一緒に過ごしてみてはいかがでしょうか。
関連リンク
- A-PLAT「個人の適応」行動しよう
個人が生活の中でできる適応の事例や情報を紹介しています。 - A-PLAT「事業者の適応」
事業者向けの適応の事例や情報を紹介しています。